ボーイフレンド・ジャケット

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ボーイフレンド・ジャケット

  • ISBN:9784041371763

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内容説明

小説はどこにある? 人生の中に? 小説の中に?

片岡義男の小説には、しばしば作家を職業とする人物が登場する。
そして小説の中で、その作家が書いた小説が披露される、ということがしばしば起こる。いわば小説内小説だが、これはそれを徹底した作品である。
なにしろ地のストーリーよりも、小説内小説のスペースのほうが多いくらいだから。
「まるで小説だ」と口にされる時、それは人生のことをそう呼んでいるわけだが、
しかしそれを読んでいる読者が今まさに読んでいるものは人生ではなく小説である。と、いうような混乱を、この小説は爽快に駆け抜けてみせる。

【著者】
片岡義男
1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/

目次

一章 見合いを半分だけする
二章 姉と夕食。そして朝食も
三章 私たち四人
四章 短編を書いた四日間
五章 編集者に会う予定
六章 真珠の雨
七章 水平線を見に来た
八章 短編になるかしら
九章 温泉へいく途中で
十章 ボーイフレンド・ジャケット

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

SOHSA

24
《購入本》普段はほとんど何も起こらない、或いは起こり始める刹那で物語が終わることの多い印象の片岡小説だが、この『ボーイフレンド・ジャケット』は普段とは違うラストシーンが素晴らしい。片岡作品には珍しく、読み手を驚かせる伏線回収が用意されている。読み手はその仕掛けに見事にやられてしまう。だがやはりそこで物語は終わらず、新たな始まりを感じさせる余韻に包まれたラストは片岡作品の真骨頂だ。主人公と同様に読み手もまさに「これは小説だ」と叫ばずにはいられない。H3.4初版。今では角川文庫赤背表紙も入手が難しくなった。2024/09/24

りんご

3
片岡さんらしい小説。小説家が主人公ということでご自分をモデルというか設定をモデルにしたのでしょうか。2024/05/29

prophet-5

2
小説の中に小説が出てくる凝ったプロット。2012/08/01

3000

1
小説に登場する人物が小説について言及する小説。最終章はまるで絶望が描かれているようにも思えて、戦慄した。2013/08/24

TAC

0
91年読了

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