内容説明
嘘偽りなく、いつでも自分自身であることを生きる
小説を書こうとしている男がいてその男も含んだストーリーと、彼が書いた小説の両方を合わせて1つの長篇小説に仕立ててある作品である。
登場人物は多いが、それぞれ、その人ひとりの輪郭をハッキリと持ち、例えば自分が日々生き生きとしているために仲が悪くないのに離婚もするし、夫婦であろうが個別に旅もするし、誰が誰と会い、どのように誘おうと自由だ。この長篇に説得力を与えている要素に「部屋」と「時間」がある。かつて暮した部屋、今は痕跡の部屋、そしてふと思い出す過去の時間が人物の生きてきた姿を鮮明に照らし出す。
【著者】
片岡義男
1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
SOHSA
13
《購入本》角川文庫赤表紙の中では比較的後期の片岡作品。やはりこの頃の片岡ワールドは素晴らしい。携帯もスマホもまだない世界の、人と人との関わりがお互いの会話を通じて絶妙なバランスの中で成立していく様が何とも言えず素敵だ。確かにあの頃、男女のコミュニケーションはそんなふうにして成り立っていた。遠く過ぎていった風景、すでに遥か彼方の景色を片岡作品はいつでも思い出させてくれる。2024/08/31
りんご
4
物語りの中の物語だけど、二十年続いた夫婦の話も登場する。珍しい。この本の主人公は二年で離婚。彼が書いた物語です。2023/02/07
権蔵
1
一つの物語の中に、趣向の違う短篇が散りばめられた、なかなか凝った本。しかもカバーデザインにまで絡めているとは… すごいぞ義男(≧∇≦)2014/08/13
TAC
0
90年読了
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