内容説明
人生は冗談の連続。
その渦中に町でいちばんの伊達男がいる。
ユーモアと余裕に満ちた楽しい一編。
主人公は、保安官のガーランド・デューセンベリー。
彼が日々相手にしているのは、
半熟卵が注文どおりに作れないからと妻を散弾銃で射殺したり、
未婚にもかかわらず「浮気している夫を逮捕してほしい」と訴えてきたり、
酔うと必ず酒場でストリップをして、あげく家まで送り届けなければならないようなデタラメな連中ばかり。
しかし彼はジョークのようでもあり、シリアスでもあるそれらの馬鹿馬鹿しい事件を的確に、すばやく、こなしていく。
西部劇スター崩れの完璧に整えられた服装とともに。
【著者】
片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。