内容説明
マンザイブーム以降のテレビ的笑いの変遷をたどり、条件反射のように笑いを発しながらも、同時に冷静に評価するという両面性をもったボケとツッコミの応酬状況を考察し、独白であると同時に会話でもある擬似的なコミュニケーションが成立する社会性をさぐる。
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目次
序章 「観客」と「視聴者」
第1章 マンザイ的「笑い」の誕生──マンザイブームをめぐって
1 吉本とフジテレビ
2 ボケとツッコミの遊離
3 笑い声の主張──「しろうと」の時代
第2章 「仲間」空間と「笑い」
1 伸縮する内輪ウケ空間
2 記号化する個体──キャラクターと「笑い」
3 観察者の興奮
第3章 「笑い」が「感動」に変わるとき
1 ドキュメンタリーと「笑い」
2 予定調和としての「感動」
3 「本気(ルビ:マジ)」の記号論
第4章 現代日本社会と「笑い」
1 超疑似化の作法
2 延命する疑似空間
終章 「笑う社会」の行方
参考文献
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
でん
0
「内輪ウケ」の上に「内輪ウケ」を重ねていった結果が、「分かる人に分かればよい」という本文中にもあるダウンタウンの笑いに繋がっていくのかなと、それはなんとも不親切で厳しいようにも思えるけども、元々が「甘え」を許容し続けた結果としての「内輪ウケ」の拡大であったわけで、まとまらないけど生き辛いなって思った。2014/01/16
atsushino9
0
面白くなりたくて読んだわけではないです。2013/05/13
穂積
0
お笑い番組の効果にまで言及しているのは、今のところこの本だけかなどもしれない。つい最近までのバラエティ番組の変遷がみられる。あいのりなど、お笑い番組ではなく「バラエティ番組」としてしか捉えられない(芸人ではなくしろうとの番組である)番組をも論じている。それがお笑い番組の場ガレをひくジャンルであることが描かれている。ツッコミ・ボケの関係がバラエティ番組において消滅しかかっていることなど、目から鱗。テレビの向こうの非現実と、現実をごちゃまぜにする番組のつくり故に、今の「番組をみて暴力沙汰」などの事態があるのか2011/09/23
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