ニッポン男性アイドル史 - 一九六〇―二〇一〇年代

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ニッポン男性アイドル史 - 一九六〇―二〇一〇年代

  • 著者名:太田省一
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 青弓社(2021/04発売)
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  • ISBN:9784787234841

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内容説明

1960年代のグループサウンズとジャニーズのライバル関係に始まり、70年代の新御三家、学園ドラマの俳優、80年代のたのきんトリオ、チェッカーズなど、多岐にわたる男性アイドルの足跡を、「王子様」「不良」「普通の男の子」というキーワードをもとにたどる。

さらに、アイドルの定義を変えたSMAP、国民的アイドルになった嵐、その一方で独自のスタイルを構築したDA PUMPやEXILE、菅田将暉ら特撮ドラマ出身の俳優、K-POPアーティストなど90年代から現在に至る多彩な男性アイドルの魅力と特質を明らかにする。

またテレビ、映画、舞台、SNSや「YouTube」などアイドルの多メディア展開も射程に収め、未完成の存在であるがゆえの成長する魅力で私たちを引き付けてやまない男性アイドルの歴史を、日本社会やメディア文化との関係から描き出す。

目次

序 章 男性アイドルは、どのように変わってきたか
 1 男性アイドルの二大タイプ、「王子様」と「不良」
 2 「普通」を男性アイドルの常識にしたSMAP、そして嵐
 3 テレビが男性アイドルを生んだ
 4 変革期を迎えた男性アイドル

第1章 GSとジャニーズ――一九六〇年代、男性アイドルの幕開け
 1 ビートルズからGSへ――ジャニーズの好敵手登場
 2 「不良」だったGS、「夢」を追ったジャニーズ
 3 「王子様」フォーリーブスとジャニー喜多川の哲学

第2章 「新御三家」の時代――一九七〇年代の本格的な拡大
 1 「新御三家」の登場と『夜のヒットスタジオ』
 2 野口五郎と西城秀樹――対照的だった二人のアイドル
 3 郷ひろみ、そして「新御三家」のアイドル史的意味

第3章 学園ドラマと「ロック御三家」――一九七〇年代の多様化
 1 森田健作と学園ドラマのアイドル化
 2 中村雅俊の登場と“終わらない青春”
 3 クイーン、BCRから「ロック御三家」へ
 4 Charと原田真二、それぞれの軌跡
 5 世良公則&ツイスト、そして一九八〇年代へ

第4章 ジャニーズの復活とロックアイドルの人気――一九八〇年代の全盛期
 1 たのきんトリオの誕生――ジャニーズの復活
 2 田原俊彦と近藤真彦――それぞれの軌跡と魅力
 3 野村義男、たのきんトリオのジャニーズ史的意義
 4 チェッカーズと吉川晃司――一九八〇年代ロックアイドルの軌跡
 5 シブがき隊、少年隊、そして光GENJIブーム

第5章 SMAPとダンスアイドルの台頭――一九九〇年代の新たな男性アイドル像
 1 SMAPの登場、そのブレークへの道のり
 2 SMAPはアイドルの定義を変えた
 3 DA PUMP、沖縄から生まれたダンスアイドル
 4 DA PUMPからEXILEへ――新しい「不良」アイドルのかたち

第6章 嵐の登場と「ジャニーズ一強時代」の意味――二〇〇〇年代以降の「国民的アイドル」のかたち
 1 TOKIO、V6、KinKi Kids、ジャニーズの群雄割拠時代へ
 2 「ジャニーズJr.黄金期」の歴史的意味、そして嵐のデビュー
 3 国民的アイドルになった嵐、そのジャニーズ史的意味
 4 NEWS、関ジャニ∞、KAT-TUN、二〇〇〇年代以降のジャニーズ
 5 「ジャニーズ一強時代」が意味するもの――Hey! Say! JUMPから二〇一〇年代へ

第7章 ジャニーズのネット進出、菅田将暉とBTSが示すもの――二〇一〇年代という新たな変革期
 1 ジャニーズのネット進出、新たなジャニーズJr.の時代
 2 新しいソロアイドル、菅田将暉ら若手俳優の台頭
 3 グローバル化のなかの男性アイドル、そしてボーダーレス化へ

終 章 男性アイドルとはどのような存在なのか
 1 男性アイドルが「終わらない」理由
 2 アイドルが社会のフロントランナーになるとき
 3 「普通」の時代を超えて
 4 もうひとつ先の世界へ

あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ma-bo

78
キーワードは「不良」と「王子様」。そして「普通の男の子」。男性アイドル史をたどる1冊。70年代は、新御三家、ロック御三家、そして学園ドラマ、80年代はジャニーズ復活とロックアイドル、90年代はSMAPとダンスアイドル、2000年代は嵐登場とジャニーズ一強時代。2010年代はグローバル化。 著書の作品は、子役史、放送作家史に続いて3冊目。2023/12/15

Carlos

41
男性アイドルの歴史がまとまっていて、興味深かった。やっぱりジャニーズが大きな部分を占めるな。ジャニーさん問題が大きくなる前の2021年の発行。本人が生きている間にきちんと取り上げなかったマスコミや業界、企業に責任があると思う。今の掌返しは今更って感じ。2023/10/08

服部

11
日経新聞で紹介されてたので買ってみました。男性アイドルに言及した論文を書く際に引用できそうな内容が多く盛り込まれていましたが、かなり読みやすく読者のことをよく考えて書いてくださっているなと思いました。テレビで「3秒聴けば誰でもわかる名曲ベスト100」みたいな番組が好きな人は、点在する情報が線になる感じが味わえるのではないでしょうか。それにしてもジャニーズの功績は半端ないですね。2021/05/05

hitotak

9
グループサウンズからはじまる男性アイドルの歴史をまとめた一冊。初代御三家はアイドルとは呼べないのか、何故か語られていない。「不良」と「王子様」の二大路線が1960年代に形作られ、以降次々に登場するアイドルたちはそのどちらかに分類できるというのはなるほど~、という感じ。ジャニーズアイドルとまとめて呼ばれるが、同時期に出たトシちゃん、マッチは確かに好対照だった。しかし男性アイドルは、女性アイドルたちと比べると多種多様さと層の厚さで及ばないとも感じた。2022/02/10

kabeo

7
1960年代から60年に渡る男性アイドル史を簡潔に的確に論じている。王子様性、不良性、そして普通と3類型にうまくはめこめていたと思う。横浜銀蝿など特にアイドルという感覚で見ていなかったが、不良性を受け持つアイドルと考えると、当時一般にも受け入れられる人気者となった理由も腑に落ちた。ジャニーズグループの性格分けも分かりやすい。2021/07/05

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