内容説明
元号と時代意識が結び付かず、内実を語ることばが見つけられない「平成」の奇妙なわからなさ・フラットさを、経済・歴史・文学・報道・批評の5つの視点から解き明かし、「平成的とはどのようなことか」に迫る天皇制論抜きの異色の元号・現代社会論。
目次
序 章 『「平成」論』とは何か
1 平成四半世紀
2 本書の構成
3 時代区分の消失
4 「元号」と「西暦」の非対称性
5 「平成」vs「昭和」vs「戦後」
6 「平成」のイメージ
第1章 「平成的」な経済
1 「平成不況」か「バブル崩壊」か「失われた十年」か
2 バブルのイメージ
3 「平成不況」は、いつ始まったのか
4 いつから「失われた十年」なのか
5 「平成的」な経済から歴史へ
第2章 歴史としての「平成」
1 「平成」と「歴史」
2 「元号」と「西暦」の補完関係の消失
3 「平成」における「歴史」
4 「平成史」は可能か
第3章 「文学」における「平成」
1 「平成文学」はどこにある?
2 「文学」はどこにいるか
3 日本語における文学と社会
4 「明治文学」の誕生
5 「平成文学」は可能か
第4章 「平成時代」のニュース
1 個人的な体験
2 ぼくの失敗
3 「ニュースとは何か」とは何か
4 誰が「殺して忘れる」のか
第5章 「平成批評」の諸問題
1 そのことばは誰のために費やされるのか
2 「浅さ」と「深さ」の間で
3 「ゼロ年代」の「評論家」
4 「平成」の「オレオレ批評」
終 章 『「平成」論』とは何か再び
1 再び個人的な体験から
2 本書の社会学的な意義
3 『「平成」論』とは何か
4 個人的な体験へ
参考文献一覧
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
今Chan
ありんこ
霧
takao