流言の社会学 形式社会学からの接近 - 形式社会学からの接近

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流言の社会学 形式社会学からの接近 - 形式社会学からの接近

  • 著者名:早川洋行
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 青弓社(2014/03発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784787232083

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内容説明

噂やデマとは異なり、同一内容の言説を短期間に広範囲に伝える流言。誰もが情報の受信者/発信者となる高度情報化社会で、流言を信じ広めるメカニズムを、聞き手と話し手の信じる/信じないという心的態度と状況・態度・権威の要素とで構造的に解析する。
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目次

第1章 流言とは何か 1 流言への眼差し 2 グローバリゼーションとローカリゼーション 3 再検討の必要性 4 流言の定義 5 水平的な伝播 6 垂直的な伝播 7 水平的伝播と垂直的伝播のかかわり第2章 流言の内容と形式 1 流言のテーマ 2 解釈流言と解決流言 3 言説の分類 4 信言・違言・偽言・戯言 5 言説の伝播 6 変則的パターン 7 なぜ信じるのか 8 なぜ伝えるのか第3章 流言の変容と心理 1 アメリカ社会心理学・社会学の研究 2 民俗学者の研究 3 流言変容のモデル 4 不安という心理 5 飽きという心理 6 流言発生の心理メカニズム 7 自己表現としての流言第4章 都市のなかの流言 1 田舎の噂と都市の流言 2 大都市の精神生活 3 客観的世界と社会的世界 4 外国人労働者レイプ流言──ジェンダーと流言 5 四月十五日東京異変流言──マス・メディアと流言 6 さまよう心と言説──子どもたちと流言第5章 情報・情報化の意味と影響 1 情報の二側面 2 所与→所識→情報 3 〈所与→所識〉の意味 4 〈所識→情報〉の意味 5 社会圏の拡大 6 悪意の拡散と善意の集約 7 情報の変容 8「舌切りスズメ」の教訓第6章 タイ米ネズミ混入流言 1 流言の発生 2 流言の性格 3 信じられた理由 4 ザムザの恐怖 5 流言とパーソナル・コミュニケーション 6 流言とマス・コミュニケーション 7 四つの結論第7章 堺市O‐157事件をめぐる流言 1 事件の発生 2 調査結果の概要 3 調査結果の分析 4 パーソナル・コミュニケーションとマス・コミュニケーション 5 仮説的知見終章 流言研究の方法──本書の方法論 1 論じてきたこと 2 形式社会学の方法 3「社会化の形式」としての流言 4 知るということと語るということあとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

misui

1
現在までの流言研究を再検討し通論的に論じる。入門書を一冊かじった程度の人間からすれば、従来の定義では回収できなかった疑問に答えが出たのがありがたい。中でも、水平と垂直の伝播、あと「飽き」の心理の導入は発生要因を「不安」に求めるだけでは心許なかったので得心がいった。また、都市伝説から類型や構造を読み取ることは現代性を切り捨てることにもなるという指摘を忘れてはいけない。2010/06/13

cipher

0
流言についてさまざまな分野の社会学から解釈した上で、実例をもとに考察という流れ。ネットやSNSが普及した今日でも、流言を理解するための土台として通用しそうです。急ぎ足で読んだのでそのうちまた改めて……2012/11/23

kinaba

0
☆ 14ページからの、過去の流言研究のとっていた立場の「再検討の必要性」という章の内容が、どれも我が意を得たり、というもので非常に興味深く読んだ。災害流言に視野を限ると危険である/流言を伝達内容の虚偽性をもって特徴づけるのは適切ではない/知識欲求に原因を求めるのは不足。以降の考察が妥当かどうか、しかと判断できるほど深く論じられているかは難しいところと感じられたけれど、ネットがありメールがある時代の流言を論ずる上でこの定義と出発点は良い位置であると思う2011/04/02

misui

0
雑に読んでしまったので再読。以下メモ的に。モノ・ヒト・非ヒト・コトの分類その有機的な結びつき、解決・解釈流言、「信じさせる力」と「伝えさせる力」を強めようという傾向によって体系化・過激化・脱落が起きる、不安と飽き、都市は小規模の解釈流言に最もふさわしい環境である(人口密度、倦怠と嫌悪、多元化、権威の弱体化)、所与→所識→情報、所与を所識化するということは所与から時間性と空間性を剥ぎ取ることである(体験の経験化)、情報化はしばしば所識を組み替える、受信・発信リテラシー、悪意の拡散と善意の集約。2010/06/15

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