機械=身体のポリティーク

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機械=身体のポリティーク

  • 著者名:中山昭彦/吉田司雄
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 青弓社(2014/07発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
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  • ISBN:9784787232670

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内容説明

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人造人間文学と優生学、映画=複製技術、『PLUTO』の破壊されるロボット、『イノセンス』の〈ゴースト〉……。表象の領域に立ち現れる「機械と身体」の節合と軋みに目を向け、その差異に照準して、私たちの身体を取り巻くメカニズムと可能性を解読する。

目次

はじめに 吉田司雄/アンヌ=バヤール・坂井
 1 「機械=身体」を見つめかえすために 吉田司雄
 2 「からだ」が海を渡るとき アンヌ=バヤール・坂井

第1章 モダニズム文学と「破砕される身体」──江戸川乱歩・葉山嘉樹・宮沢賢治 押野武志
 1 一九二〇年代前後のユートピア思想と実践
 2 「パノラマ島奇談」──エロスとしての身体
 3 「セメント樽の中の手紙」──商品としての身体
 4 未来派的身体
 5 「グスコーブドリの伝記」──供儀としての身体
 6 ファシズムの身体

第2章 マッド・サイエンティストの子供たち──昭和初期の人造人間文学と優生学 中村美理
 1 フランケンシュタイン的な想像
 2 「マッド・サイエンス」文学におけるジェンダー・プレー
 3 「恋愛」が欠けている出産
 4 優生学における矛盾

第3章 瀧口修造の手──シュルレアリスムの「機械」のために 齊藤哲也
 1 「目」と「手」
 2 「手」と「機械」
 3 「機械」の倫理
 4 「機械」と「人間」
 5 「機械」、この不透明なもの

第4章 〈差異〉の身体=機械学──藤枝静男『空気頭』論 佐藤淳二
 1 日本零(ルビ:ゼロ)年──重層的空虚
 2 天皇制と親密さ──浮遊する無意味
 3 〈存在論〉的、〈私小説〉的──純粋周縁的機械学
 4 『空気頭』──身体=機械のグロテスク・カーニヴァル
 5 可視性の系譜学から善悪の彼岸へ

第5章 光の使者=成瀬巳喜男──『鶴八鶴次郎』論 中山昭彦
 1 “亡霊”の出現
 2 映画の原初的な光景
 3 愚鈍な差異の輝き
 4 光に感応する情動
 コメント 「亡霊」と出合ったとき 応 雄

第6章 日本の〈怒れる若者〉と女性身体をめぐる闘争 水溜真由美
 1 「反抗する若者」の出現
 2 若者と大人のヘゲモニー闘争
 3 男同士の闘争と共犯関係

第7章 ロボット物語における記憶と死──『プルートゥ』試論 馬場伸彦
 1 不完全な人間
 2 代理の身体
 3 探偵するロボット
 4 家族と生
 5 兵器としてのロボット
 6 プルートゥとは何者か
 7 機械の情動
 8 記憶と身体

第8章 ピグマリオン神話の現在形──押井守『イノセンス INNOCENCE』の向こうに 吉田司雄
 1 「萌える男」の登場
 2 「ゴースト」を求めて

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

fantamys

0
機械と身体の微妙な距離感2015/05/09

肉ちゃん

0
第二章のマッドサイエンティストの話が面白かった。サイボーグものでマッドサイエンティストが求めるものは母体無き胎児、母性という「自然」なものの排除、人間の機械化。女性のジェンダーは出産という機能をはぎ取られたサイボーグ物語の中で、薄くなっていく。しかし、それはサイボーグそのものにジェンダー性を付与するとも言えるかもしれない。もっとも、外面などが男性であればそれは十分攪乱されるであろうが。また、子どもは「授かる」ものから「作る」ものへと変容する。より身体は、機械的に調整され、それは生まれる前から始まっている。2013/07/04

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