内容説明
「彼氏いないのなら何をしに学校にきてるの?って感じ」-雑誌やテレビ、マンガのなかの恋にふれ、学校やバイト先、職場で恋する相手を探し、2人で愛を楽しもうとする若者たち。現代の恋愛事情を、雑誌記事やアンケート調査をもとに、人間関係、魅力ある異性像、アプローチの仕方、別れの理由などの視点から読み解く。そこから見えてくるのは、恋愛が曖昧さや不確定性を味わう「遊び」の感覚を内包していること=恋愛の遊戯化である。それと同時に、結婚や別れの決断を先送りし、曖昧な関係性を享受して2人の世界に自閉する恋愛の実相も垣間見えてくる。恋愛=結婚という規範を支えたロマンティック・ラブ・イデオロギーが変容し、むしろ結婚が恋愛的なるものに従属している状況をも照らし出し、恋愛とそれを追求する欲望の臨界点を見定める。
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目次
序章 恋愛の社会的物語──テーマと方法論
1 テーマとしての恋愛
2 恋愛の機能/装飾
3 方法論について
第1章 恋愛の死と再生──恋愛物語の転回
1 恋愛言説の特徴
2 「恋愛」の死――近代的恋愛の衰退
3 「恋愛」の再生――現代的恋愛の誕生
4 「恋愛」の死と再生
第2章 ロマンティック・ラブ──永遠を誓う真面目な恋愛
1 恋愛と結婚
2 ロマンティック・ラブ先行研究
3 メディア上のロマンティック・ラブ
4 真面目なロマンティック・ラブ
第3章 遊び──生の未決定性を快楽にする形式
1 複数の恋心
2 理論的研究における恋愛──他者を求め、アイデンティティを保証する関係
3 言説における恋愛――未確定な関係、遊びの関係
4 未決定な運動として
第4章 魅力ある異性
1 異性の魅力
2 男は男らしく、女は女らしく
3 感覚の類似
4 二人自閉
第5章 アプローチ
1 男性から女性へのアプローチ行動
2 男性から女性へのアプローチの言葉
3 女性から男性へのアプローチ行動
4 女性から男性へのアプローチの言葉
5 共通する曖昧さと演出
第6章別れの理由
1 別れの研究
2 別れの理由――「相手」「性格」「不一致」
3 「性格の一致」の背景
4 別れの理由の違い
5 結婚の恋愛化
終章 恋愛という遊び
1 先送りと遊び
2 言説の特徴と社会背景
3 ゼイタクな消費
4 遊びとしての恋愛
あとがき
感想・レビュー
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Shiori
カモメ
2kz1
たろーたん
shunpeace9