一九三〇年代のメディアと身体

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一九三〇年代のメディアと身体

  • 著者名:吉見俊哉
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 青弓社(2014/07発売)
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  • ISBN:9784787231970

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内容説明

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転換期の文化・思想には、どのような現代性をもった言説空間が横たわっているのか。「総力戦」「宣伝」「観光」「メディア」「口演」「放送」の6つの視点を切り口に、メディアと身体が重層的にかかわりはじめた時代における社会の深層意識の変容を解読する。

目次

第1部  一九三〇年代という問題

第1章 一九三〇年代論の系譜と地平 吉見俊哉
 1 「転向/抵抗」の三〇年代を超えて──一九五〇年代の三〇年代論
 2 生活文化としての二〇、三〇年代──一九六〇年代の三〇年代論
 3 世界的同時性としての二〇、三〇年代──一九七〇、八○年代の三〇年代論
 4 総力戦と超克するモダニティ──一九九〇年代の三〇年代論
 5 本書の視座と構成

第2部 一九三〇年代を読みなおす

第2章 一九三〇年代と「戦争の記憶」──集合的記憶のメディア論的検討 野上 元
 1「日露戦争の記憶」と総力戦の戦争学
 2 総力戦体制の構築と書類・書物の空間
 3 総力戦体制の完成と「経験の貧困」
 4 書物という楽園、再び「夢」と化す総力戦

第3章 プロパガンディストたちの読書空間 難波功士
 1 宣伝理論
 2 宣伝組織・文化政策
 3 宣伝と防諜
 4 宣撫工作
 5 総力戦論
 6 「宣伝参考文献」の言説空間

第4章 「二つの近代」の痕跡──一九三〇年代における「国際観光」の展開を中心に 高 媛
 1 「西洋」にまなざされて
 2 「観光楽土」の満洲へ
 3 「東洋」の「代理ホスト」
 4 「見えざる宣伝」

第5章 メディア論的ロマン主義──横光利一と中井正一、メディアの詩学と政治学 北田暁大
 1 メディア論の季節
 2 メディアの固有性の発見
 3 浮かび上がる身体
 4 〈メディア論〉の帰結
 5 メディア論的ロマン主義?

第6章 「新作」を量産する浪花節──口演空間の再編成と語り芸演者 真鍋昌賢
 1 米若の売り出し──「佐渡情話」以前
 2 契機としての「佐渡情話」
 3 ラジオと浪花節の不安定な関係
 4 日常の機軸としての巡業──口演空間の差異化

第7章 〈耳〉の標準化──認定ラジオという逆説 山口 誠
 1 聴取空間の創出
 2 「認定」という逆説
 3 認定ボイコットと改正
 4 さらなる「耳」の標準化へ

あとがき 吉見俊哉

 

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