内容説明
恋愛は所有という罪をもっている。同時に自分自身を過剰に認識し、自我の問題をも生み出す。愛はけっして清らかなものにとどまることはない。愛をめぐる心の動きを小説や哲学・思想のなかにさぐり、自我の実相を一つひとつ確認しながら提示する愛の思想史。
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目次
まえがき第1章 愛にふりまわされる自我──所有の企て第2章 ココロとカラダ第3章 嫉妬と所有第4章 「愛するのが好き? 愛されるのが好き?」──愛の能動と受動第5章 「タイプ」への愛と「理由」の求め──対象愛と自己愛第6章 愛と所有──所有的な愛と自我第7章 従属の愛──被所有の所有結びにかえて──愛からの逃避あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
LS
2
「思いなおしてみればいい。愛する者から拒まれ、裏切られ、ひどく傷ついても、それでも他者に引きよせられ、他者との交わりを求めずにはいられない自分は、なんとけなげなものかと。そして、昨日の恨みと哀しみを小脇にかかえながらも、それでもふたたび傷つけあうかもしれない他者にみずからを開き、とまどいながらも他者を受けとめる自分は、なんと愛しいものかと。」(p.202) 愛は本来的に所有の罪を宿すものであり、痛みや絶望を伴うものである。しかし同時に、(刹那的ではあるかもしないが)喜びや希望もまた含んでいる。2013/09/02
代理
1
『所有』について多く書かれた本。6章がむずかしくて辛い。かといって他の章は軽くて物足りない。と言った部分はすでに後書きに書かれてあった。真面目な本。2013/01/04
ステビア
0
どこか大正教養主義の匂いを漂わせる。ブーバー、サルトル、イリガライの見事なまとめが印象的。全体的に繰り返しが多いのにはウンザリさせられたが(笑)第六章だけ読めばよい。いい本です。2012/08/31
もりした
0
第3章がお気に入り。 恋愛、それに伴う感情の中には矛盾があることを受け入れないといけないなぁと思う。2018/01/30
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