運動会と日本近代

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運動会と日本近代

  • 著者名:吉見俊哉/白幡洋三郎/平田宗史/
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 青弓社(2014/07発売)
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  • ISBN:9784787231673

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内容説明

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近代国家日本のイデオロギーと伝統的な民俗的祝祭・儀礼が接合された近代の祭りとしての側面をもつ運動会。近代社会システム構築の礎とされたその歴史を検証し、日本人の集合的無意識が顕現する場としての運動会を多角的に考察する。

目次

第1章 ネーションの儀礼としての運動会 吉見俊哉
 1 「お花見」と「演習」
 2 国民の身体を調教する
 3 競争する個人、同調する集団
 4 祭礼・見世物化する運動会
 5 結びにかえて

第2章 福沢諭吉の運動会──近代スポーツと日本人の身体観考 白幡洋三郎
 1 「先ず獣身を成して後に人心を養へ」──福沢諭吉の心身論
 2 「少年の健康屠殺場」東京帝国大学
 3 「運動摂生」から「摂生」へ──福沢諭吉の身体摂生法
 4 スポーツか身体運動か──福沢諭吉のスポーツ観
 5 楽しみと運動との共存──運動会と遠足

第3章 わが国の運動会の歴史 平田宗史
 1 わが国最初の運動会
 2 明治期の運動会
 3 大正期の運動会
 4 昭和前期の運動会

第4章 明治政府の運動会政策──奨励と抑圧の二面性 木村吉次
 1 競闘遊戯会の系譜
 2 体操演習会の系譜
 3 運動会の奨励
 4 運動会の抑圧
 5 結び

第5章 近代の天皇制と明治神宮競技大会 入江克己
 1 国民体育大会の創設と象徴天皇制
 2 絶対天皇制と神宮大会の創始
 3 大衆スポーツ文化産業の成立
 4 明治神宮と外苑競技場の造営
 5 神宮大会と奉納主義の浸透
 6 満州事変の勃発と大会の軍事化
 7 日中戦争と国民精神総動員運動の強化

第6章 幼稚園に「運動会」はいらない 紙透雅子
 1 運動遊びの重要性と運動会への期待
 2 幼稚園の運動会の実情
 3 幼稚園教育と運動会が抱える問題

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Toska

12
『近代日本を創った身体』(https://bookmeter.com/books/11463093 )とよく似たテイスト。運動会には教育の一環という「上から」と、前近代の祭礼の流れを汲むハレの場的な「下から」という2つの方向性があった。自由民権期、壮士たちが勝手に運動会を催し当局から弾圧されたエピソードも興味深い。ただ、各論考の間に一部重複する部分があるなど、編集が若干弱いような印象を受けた。2024/08/16

ああああ

3
明治後半期は、遠くの運動会会場まで弁当持参で徒歩往復することもあり、それが「遠足」とされていた。また遠足の目的地で、相撲や徒歩競争などをおこない、これを逆に「運動会」と称してもいた。P.75 一つめは運動会の開催形態で、数校の学校の児童・生徒が、近隣の野原・神社境内・練兵場などの広い場所に集まっておこなわれた。そして、「運動会」と「遠足行軍」とがワンセットで実施されていた。P.99-100 明治時代には十一月三日に運動会を開催する例が多くあったが、それを大正期も受け継いだのであろう。2021/09/27

たろーたん

1
近代の国民身体をめぐる戦略と、各地域の人々のマツリとしての需要、運動会そのものがそもそも遠足や花見と未分化だったことが、重層的に結びつき絡み合った産物として、今のような運動会が生まれた。2018/10/16

tkm66

0
面白かったっスよ、19年前は②。2002/05/30

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