内容説明
殺人容疑者・秋本つね子は、ろうあ者だった。手話通訳士を介しての尋問にも、同じろうあ者の関口弁護士にも、なぜか心を開かぬつね子。関口は彼女の薄倖(はっこう)の半生を辿り、無実を信じた。──つね子に秘められた意外な過去。さらに、悪徳探偵が殺され、遺(のこ)された写真から事件は意外な展開を……。関口はついに十津川警部と対決した!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
エヌ氏の部屋でノックの音が・・・
12
「勝手に列車祭」第215弾。。。文庫コレクション420冊目。。。1996年12月30日 初版。。。聾唖者をあつかった久々の社会派の小説かと思ったが、どちらかと言えば母親のエゴの小説であった。17年前に不良少年を殺害しようとした時点で、ほんとの犯人が息子であると分かってしまう。他の事件と相まって分かりにくいかと思いきや、分けて考えると、殺人の母親の身代わりであった。しかし、聾唖通訳とか考えさせられる面もあったので、総合的には社会派小説と言ってもよいか。2019/01/16
コマンドー者
1
西村氏の90年代初期に聾唖雑誌に連載された非トラベルミステリー路線の十津川長編。ストーリー自体も聾唖者を登場させている。事件の真相自体は途中で予想が付いてしまうが、最後まで引き付けるのはさすがである。2024/03/28
ゆきゆき
1
殺人容疑で逮捕された聴覚障がいの女性を巡るミステリー。題名に「十津川警部」とあるが、実質の主人公は事件を担当するろう者の弁護士とその手話通訳士の2人。ろう者の老後の受入先、手話通訳士の職業病など90年当時の聴覚障がい者を巡る社会問題にも切り込み、手話というコミュニケーションツールがありながら、ろう者と健聴者では本質的な部分で隔たりがあることに苦悩する姿が十津川、弁護士、手話通訳士とそれぞれの視点で描かれます。それでも真実を追い求め、どんな人間であっても誠実に対応しようとする3者の姿が心に残る一作。2022/03/23
義輝仮面
1
【★★★☆☆】 ろうあ者を題材にした作品ということで初期の「4つの終止符」を連想させられる作品。 開発中の土地というのが出てきたところで物語の核心がわかってしまったのが惜しい。 2018/05/28
胡瑯
1
いつもと違い、ろうあ者をメインに置いた作品。十津川警部&カメさんコンビに加え、関口・みゆき弁護士、京子とメインを張るキャラクターが多いのも面白い。2013/10/14
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