内容説明
寝台特急「ゆうづる13号」と青函連絡船で、二人の男が殺された。ともに裸で後ろ手に縛られ、口紅を塗られた猟奇惨殺事件である。急遽、北海道に飛んだ十津川警部は、容疑者として浮かんだ橋本刑事の重大な動機をつかむ。北の大地に響く「北帰行」の歌声は、彼の犯行を証明するものなのか。橋本の運命の事件を描いて、累計一二〇万部に迫る、愛と慟哭の傑作長編推理!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
飛鳥栄司@がんサバイバー
20
この作品は、進行している連続殺人事件が起こる根底にある婦女暴行事件があまりにもひどい事件であることから、十津川警部と亀井刑事が追う人物への同情を読者に抱かせる、西村京太郎の上手さが光る。そのせいで、連続して起こる殺人に対して読者は、肯定し許容し、そして本来憎むべきである容疑者に喝采を送ることになる。作中、「罪を憎んで人を憎まず」なんてことは虚構であり、「目には目を」のハムラビ法典が理にかなっているのではないかと、警察官の口から飛び出すシーンに何故か納得させられてしまう。2020/09/20
クルミ
10
寝台特急、「ゆうづる13号」と青函連絡船で起きた殺人事件を十津川警部と亀井刑事が追う。退職した元同僚が疑わしい?辞めたとは言っても元同僚。捜査するうち、疑いが強くなるが、、、最後までハラハラドキドキ。2026/08/27
朱雨
8
十津川シリーズ。ミリオンセラーシリーズになるほどの作品ですが、個人的にはあまり読み返したいと思えない作品でした。「動機」が辛すぎて…。しかし北海道という広大な地で、極寒の中での犯人捜しは、相当大変だったでしょうね。面白かったです。解説が鮎川さんなのが豪華です。2023/07/17
ビスコ
7
十津川警部シリーズのキーとなる作品。後の作品群で私立探偵となる橋本が初登場。その関係もあって、今の読者にとっては読む前からいろいろネタバレがあるような状態だけど(若い十津川ファンって、最近の鉄道モノから過去の作品へと読み進めるから尚更)、その前情報が無ければ実にサスペンスフルなんだろうな、と思わせられる。北上していく殺人劇の犯人はかつての部下/同僚なのか。そんな十津川班の不安など、内面まで読み応え満載。 今でも時々引用される、「本格仕立てのサスペンスが西村作品の特長」という鮎川哲也氏の解説も必見。2018/06/22
クリンクリン
7
ミリオンセラーシリーズ。今まで読んだシリーズのなかで一番自分的には楽しい作品でした。今となってはこういった作品を描かないのかなと思ってしまいます。サスペンスな展開を描かせたら一級品なのに……。2014/08/11




