yours

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  • ISBN:9784041371756

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内容説明

「ここにあるこの詩集のようなもの」

詩集、と呼んで差し支えないだろう。
タイトルがあり、ページの一番下まではいかないセンテンスが
行分けにして何行か続いていく。
そういうカタマリが、60個ある。
そこにあるのは風、雪、海、月、雨、プール、稲妻、落葉、小鳥……、
季節の移ろいを感じさせる言葉の中に
何度も「香り」が出てくる。そして「別れ」も。
興味深いのは、「あとがき」で、
作家が「詩」というもの、そして「言葉」というものを
どのように考えているか、その片鱗に触れることができることだ。
そしてこの本のタイトル「yours」の由来も。

【著者】
片岡義男
1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/

目次

MISTY
ベイ・ブリッジと夜想曲
あの影を愛した
未来の果てまで
4ビートの微笑
桟橋で深呼吸
ありもしない幸福
明日は今日よりもっと
人生はこうでなければ
私を甘やかす空間
すべてはあなたから
歩いてゆく途中
がんばってください
彼女の香りを返してくれ
私のこんな朝
雨の日の紅茶
秋のキチンで僕は
私と指輪とあなた
僕のジャケットと彼女
秋が深まるね
ほか 計60作の詩、あとがきを含む

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

S.Mori

6
片岡さんが詩を書いていたとは知らなかったので、この本を見つけた時は驚きました。意外にユーモラスな詩が多くて、この作家の以外の一面が分かります。例えば「ほめてくれる甘い人」は、女性の独白が詩になっていて、「でも、ほめてくれなければいやよ」という一節が出てきます。大人の女性の可愛い本音を明らかにする好きなタイプの作品でした。2019/08/11

りんご

1
片岡さん詩集。巻末の解説に詩を書き始めた動機のようなものが。もともと、片岡さんの文章は改行すれば詩になるような気がする2023/09/27

呉下の阿蒙

1
ありもしない幸福/ 彼女の香りを返してくれ/ 私のこんな朝/ 香る月はそのまま私/ あなたという人/ 傾けたコップ2021/11/13

miya

0
様々な媒体から、作者が気を留めた語句を拾ってきて再構築した詩集。フレーズは他人のものの筈なのに溢れ出す片岡節(笑)…この本を読んでいた頃、片岡氏の小説に出て来るような大人になりたいと思っていたはずなのに全く違うものになってしまった。オマケに、こういう人って面倒臭い事一杯あるだろうな等と生意気な事まで思うように…!それでも、年だけ食って『美しい』とは到底言えない日々の中、ふとこの本のフレーズが頭を過ぎったりします。彼の本はそういう空気のようで水のような何かを楽しむ為のものなのかも。青い詩の締めが洒落てて好き

波流人 tasogare archive

0
【勝手に惹句】メモのような小説と絵葉書のような風景。

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