内容説明
約120年ぶりに運送・海商規定を全面的に見直した平成30年商法改正。この改正は，現代の物流実態に合わせ航空・複合運送規定を整備するとともに，薬品等の危険物運送に係る規定を新設するなど，陸・海・空の運送業全般・保険業の契約実務に多大な影響を及ぼすものです。特集では，この改正の内容を概観し，今後の課題を展望します。
た，巻頭のHot issueでは，裁判手続のIT化を取り上げています。議論が始まった裁判手続のIT化がどこに向かい，今後どのような可能性があるのか，裁判官出身の実務家と研究者の対談で読み解きます。
目次
【特集】商法（運送・海商関係）等の改正
◇はじめに――商法（運送・海商関係）等改正の意義●山下友信
◇国内陸上物品運送に関する改正●野村修也
◇複合運送・旅客運送●増田史子
◇海上運送・傭船契約●藤田友敬
◇海商（船舶，衝突，海難救助，先取特権等）●箱井崇史
◇海上保険・共同海損●石井優●久保治郎
［HOT issue］〔No.20〕裁判手続等のIT化をめぐって●福田剛久●笠井正俊
［会社法判例速報］●弥永真生
［労働判例速報］●森戸英幸
［独禁法事例速報］●柏木裕介
［知財判例速報］●小泉直樹
［租税判例速報］●藤岡祐治
［Informaiton Lounge］カスピ海の法的地位に関する条約●中谷和弘
［連載／知的財産法とビジネスの種］〔第12回〕東京仲裁と知的財産●畑中麻子
［連載／働き手・働き方の多様化と労働法］〔第7回〕人生100年時代の高年齢者雇用●柳澤武
［連載／債権法改正と実務上の課題］〔第10回〕請負契約の契約不適合責任●道垣内弘人●岡正晶
［国会概観］第196回国会の概観（上）●山岸健一
［最高裁時の判例］〔民事〕最一小判平成29・12・14●土井文美／最一小判平成30・3・15●光岡弘志／〔刑事〕最三小判平成28・12・9●馬渡香津子／最二小決平成29・3・27●石田寿一
［経済法判例研究会］東京都発注個人防護具入札談合事件――公取委排除措置命令平成29・12・12●隅田浩司
［商事判例研究］大阪高判平成28・12・21●甘利公人／東京地判平成28・9・12●三宅新／知財高判平成29・10・13●高野慧太
［労働判例研究］イビデン事件――最一小判平成30・2・15●中山慈夫／九州惣菜事件――福岡高判平成29・9・7●原昌登
［租税判例研究］東京地判平成29・2・17●漆さき
［渉外判例研究］東京高決平成29・6・30●横溝大
［学会予告］2018年度 秋季学会予告
