- ホーム
- > 電子書籍
- > コミック(少年/青年)
内容説明
周大人の妻が山岡たちに相談があるという。娘の香玉が、屋敷のコック・王士秀と駆け落ちしたというのだ。この二人が場末で営む中華料理店を訪ねた山岡たちは、王が華僑同郷会の融資を得るために料理の試験を受ける事を知る。だが、王の料理には決定的な弱点があることを、山岡は見抜いていた…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
めしいらず
43
この巻からキャラクターの造形が変化したように感じる。山岡はトンがったところが薄れ、同僚からいじられるおっちょこちょいの愛されキャラに移りつつある。雄山も相手構わず怒鳴り散らす雄山節はまだ健在だけれど、言動の端々に懐の深さが垣間見える。またストーリーに関して、極端な人間性の人々が、あり得ないほどつまらないことで揉め事を起こすようになるのも同じかな。偏食の人は性質に歪んだところがあるって話に、何だか納得。2014/08/23
カムイ
39
今は女性の料理人も沢山いますが昭和の時代は男の世界であった。旨いものが食べれればどちらでもいい気がするのだが、細やかな心配りのできるお店は気分も良くなる。最近、威張る店主に出くわした、そのようなお店は味が良くても二度とは行かない、そうカムイは雰囲気も味の一つとして数えている。2023/02/11
再び読書
16
中華料理の基本の火との戦いや、日本酒の実力、タバコがなぜ料理人に駄目なのか、色々な事の基本が学べる漫画。くだらない活字もあれば、素晴らしい漫画もある。2014/01/03
不自他
15
王さん夫妻(大王飯店)・夏子さん・小泉局長・良三さんが初登場。冒頭回で周大人に借りを作って、以後の友好関係を確立。気骨ある小泉局長は、すぐに腰巾着になるので惜しい。当時多くの反感を招いたであろう『板前の条件』を収録。実際喫煙者の料理人・ソムリエは少数ではないみたいだが、嗅覚・味覚の感度に影響が出ることに疑いは無いだろう。『サングラスをかけて物を見るのと同じだ』という台詞は言い得て妙。
檜村
15
炒飯は火力が命。女性寿司職人たるもの心で握るべし。高級海鮮だけが美味とは限らない。日本酒は紙に包装して暗所に保管するべし。偏食は心の病。うどんのグルテンを作るには力が必須。板前はヤニを吸うな。茶の葉は齧って良し悪しを確かめるべし。明石の蛸はたしかに美味い。2018/04/16