内容説明
〈グイン・サーガ〉132巻 未曾有の災厄に見舞われたケイロニアの都、サイロンを救うため、豹頭王が立ち上がる!(『グイン・サーガ・ワールド』5~8に連載された、同題作品に加筆修正したものです) ケイロニアの都サイロンが、黒死病の恐怖に続いて、強力な魔道を操る黒魔道師たちに脅かされた『七人の魔道師』事件から一年。豹頭王グインの指揮のもと、復興を目指すサイロンを、またしても未曾有の災厄が襲った! 発端はトルクの影、〈まじない小路〉の異変。そして幽閉された皇女シルヴィアをめぐって暗躍する不可解な男。忍び寄る見えざる脅威から再び都を守るべく、豹頭王は心を奮いたたせて走り出すのだった!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
167
★超大作(公式表現:未曾有の大河ロマン)『グイン・サーガ』シリーズ全180巻完読プロジェクト(ギネスに挑戦!) https://bookmeter.com/users/512174/bookcases/11805473?sort=book_count&order=desc 今回は、正伝(篇)132巻(164/180)です。本巻は、豹頭王VS鼠軍団の巻でした🐆🐀🐭🐁🐀🐭🐁🐀🐭🐁🐀🐭🐁🐀🐭🐁🐀🐭🐁🐀🐭🐁🐀🐭🐁🐀🐭🐁🐀🐭🐁 続いて正伝(篇)133巻へ2022/11/24
みっちゃん
80
先の五代さんはパロ編、こちらの宵野さんはケイロニア編で進められるのかな。序盤は頻発する「チュウチュウ」にどうにも違和感を感じてしまって落ち着かなかったが、引きこもり薬師のニーリウス等の新キャラも登場し、続きを心待ちに出来る展開だった。次は【売国妃シルヴィア】という題という事だが、絶対的に少数派ではあろうが、私は彼女をそんなに嫌いではない。あの不幸で可哀想な娘に、あまり酷い役割をさせないで欲しい、と思う。2014/11/29
文庫フリーク@灯れ松明の火
66
パロでは竜頭兵の蹂躙、そして黒死病の大過と七人の魔道師事件後のサイロンでは、大型で狂暴なトルク(穴ネズミ)が大繁殖、そのトルクを操るのは、かつてシルヴィア付きの下男・パリス。『七人の魔道師』で愛唱となったヴァルーサはグインの子を宿し、かたや王妃シルヴィアは幽閉の身。そんな中、まじない小路に現れたシルヴィアの侍女クララのゾンビ。その口から語られたのは、王妃が夜な夜な男を漁り、淫らな情事・乱交の果てに下賤の男の種を孕み、罪の子を生け贄にドールから死病の種を手に入れ、サイロン中に黒死病の種を播いた。サイロン→2014/01/01
SOHSA
38
宵野グインが本格的に始動した。新たなグインワールドが拓ける。栗本薫は戻っては来ない。しかし、その遺志は脈々と受け継がれていくのだ。グインワールドはまだまだ奥行きが深く、果ては見えない。遺志を継ぎ書き続けていくことを決意された宵野氏、五代氏にはあまり結末を急ぐことなくグイン自身にその物語を委ねて頂きたい。グイン・サーガの秘めた力に大いに期待を寄せて。2014/04/10
瀧ながれ
29
ケイロニアの都サイロンの地に満ちる鼠(作中ではトルク)。動物好きのわたしもさすがに背中がぞわぞわする展開でした。そんな鼠を、グインの知恵で一網打尽なるか、と胸がすく結末と思ったら、なんとその裏であんなことに。…結局、「彼女」に引導を渡すのはグインだという運命なのですね。ケイロニアのいろんなことが動き始めてしまった巻でした。いまここにそれぞれの荷物を背負った三人の子どもがいて、ケイロニアという大国を継ぐのは、皇帝の血か英雄の血か。ヴァルーサの出産が楽しみです。次世代たちの登場に、ちょっとわくわく。2017/01/01