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内容説明
滑稽、悲哀、苦悩、歓喜、陶酔……。奇蹟としか言いようのない深い洞察力によって人間のあらゆる感情を舞台の上に展開させたシェイクスピアの全劇作を生きた日本語に移した名翻訳。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
105
シェイクスピアが妖精さんを登場させる場合は、悲劇ではないことが多いのでなんだか安心してしまいますwww。内容は一見意地悪くも見えますが、その裏には「直ぐに得られるものは直ぐに失われる」という内在性理論を教えているのではないかと思いました。2021/08/21
まふ
102
シェークスピアの「ロマンス劇」の一つとされる人気の高い作品。物語は比較的単純であり、弟に裏切られたミラノ大公プロスペローが魔術を身に付けて弟のアントーニオ、ナポリ王アロンゾー、その弟セバスティアンなどを嵐に巻き込み遭難させるが、最後に寛容の精神ですべてを許す、というストーリー。コウルリッジによれば、この作品の人気の秘密は美しい「詩」にあるらしい。小田島氏の軽妙な翻訳はシリーズ全体を我々読者にグッと近づけさせてくれたが、「韻」も含めて詩の美しさまで伝わって来ているかどうか…翻訳文学の腕の見せ所であろう。2023/10/11
やいっち
79
読書メーターならではだろう、既読作品の感想を読み返す機会に恵まれる。 登場人物が多い。幸い、人物の名前やキャラクターが冒頭で一覧となっている。 何十回、その一覧を覗いたことか。 当時の小説や戯曲には、妖精やら魔法やら、道化、そして本作では野蛮で奇形の奴隷であるキャリバンが登場する。狂言回しのような存在。 で、吾輩の印象では、やはり、このキャリバン(や道化、酔漢の男ら)ばかりがリアルに表現されていると感じた。2018/11/09
マンセイ堂
58
違う訳者の方のテンペストを読んだことがあります。所々の言葉のやり取りが軽妙で、作中に出てくる道化は相変わらず面白いです。読み終えていつか原文で読める英語力を身につけたいと思いました。2013/10/20
ひめありす@灯れ松明の火
54
絶園のテンペストの冒頭に登場する文句「世の中の関節は外れてしまった。ああ、なんと呪われた因果か、それを直すために生まれついたとは!」というのが本来どんな文脈で使われているのか知りたくて。しかしこれはハムレットの台詞だったという。でも率直に「嵐」とタイトルをつけられた今作がどんな話なのかは知りたかったので。四大悲劇に比べるとポップで予定調和に満ちたお話かもしれません。ナルニア国とか十五少年漂流記を思い出しました。ハッピーエンドですし。ただ随所にいかにもシェイクスピアと言ったこじゃれた表現が出てくるのが心憎い2018/08/12
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