白水Uブックス<br> シェイクスピア全集 ヘンリー八世

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白水Uブックス
シェイクスピア全集 ヘンリー八世

  • ISBN:9784560070376

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内容説明

滑稽、悲哀、苦悩、歓喜、陶酔……。奇蹟としか言いようのない深い洞察力によって人間のあらゆる感情を舞台の上に展開させたシェイクスピアの全劇作を生きた日本語に移した名翻訳。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

370
史実に基づいているとはいうものの、それらが都合よく再編されている。間もなく処刑される運命にあるアン・ブーリンは民衆たちの祝福を受けて女児(後のエリザベス1世)を出産するところでめでたく幕を閉じる。もっとも、エリザベス1世(シェイクスピアの時代)の治世を予祝することも劇の大いなる狙いであったのだから。一方、タイトルロールのヘンリー8世は、これではほとんど暗愚の王に見えかねない。枢機卿ウルジーの方が全編を通してはるかに存在感を示すあり様である。これもまたシェイクスピアの時代ともなれば、もはや許容範囲だったか。2022/04/17

まふ

115
ウルジー枢機卿の栄華と没落、王妃キャサリンの離縁と女官アン・ブーリンとの結婚、さらに英国国教会成立の功労者カンタベリー大司教クランマーの活躍が大きなテーマ。肉屋の倅から立身出世し王に取り入って貴族を牛耳るウルジーだが王の信頼を失って没落する。アラゴンの姫である王妃キャサリンの一方的な離婚は悲しい。アン・ブーリンが王に見初められて事実婚から王妃になり、めでたく王女エリザベスの誕生を祝う様子は、この戯曲の成立年代がエリザベス女王時代であったことを考慮するとなるほどと思う。いわば祝典劇でもある。2024/01/02

NAO

67
エリザベス1世崩御の10年後に書かれた『ヘンリー8世』は、シェイクスピアの史劇の中では『ヘンリー4世』2部作、『リチャード3世』についで人気の高い作品という。歴史劇ではあるが、この戯曲の内容は、史実と一致してはいない。出来事が実際に起こった時間軸とは逆転した形で現れたり同時進行だったりしているだけでなく、ヘンリー8世はエリザベス王女の誕生を心から喜んでいる。                                                                 2022/02/12

Major

38
シェイクスピアの絶筆の一つとされる『ヘンリー八世』は、その壮麗な舞台演出と、後継者ジョン・フレッチャーとの共同執筆という特異な背景を持つ作品である。小田島雄志氏の流麗な翻訳は、この「ロマンス劇」的色彩を帯びた歴史劇の魅力を余すところなく伝えている。→ 2026/01/24

Major

36
【Note2】 Note1の続き: 【3. 3つの主題】本作を貫く主題は以下の3点に集約される。❶「運命の車輪(栄枯盛衰)」: バッキンガム公、ウルジー、キャサリンといった有力者たちが次々と失脚していく様は、中世以来の「運命の逆転」というテーマを強調している。❷「変容する正義と政治的リアリズム」: 王の離婚問題(「王の重大事件」)を軸に、個人の良心と国家の都合、宗教的権威と世俗的権力の対立が、生々しい政治劇として描かれている。→2026/01/24

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