目次
対馬にて
村の寄りあい
名倉談義
子供をさがす
女の世間
土佐源氏
土佐寺川夜話
梶田富五郎翁
私の祖父
世間師
文字をもつ伝承者
川目の話
十津川くずれ
新十津川開村記
放浪者の系譜
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きいち
34
文字の価値。翼として、楯として。◇今回は風土記日本・残酷物語完読記念で、全集版での再読。背景情報が増やせたからだろう、また新鮮で楽しい。◇同じように主体的に村にかかわり、生活を楽しむ素晴らしい人々。紹介していくにあたって、宮本は文字を持つかどうかということに注目する。新しい農法を取り入れ村づくりに奔走し、そして柳田への民俗報告で全国の仲間とつながった福島の高木氏と島根の田中氏にとって、文字は外界への窓であり翼だ。騙されぬよう必死で覚えた左近翁にとっては、外界から身を守る楯だ。◇書くことは、自由になること!2015/12/29