内容説明
古くから各地方に伝わる身近な道具や生活用具、あるいは建具を追った宮本の文章を集成。その地域性や来歴、用途、逸話などを掘り下げることをつうじて、民衆像、そして日本人の暮らしのありようが、宮本らしい視点とアプローチから描かれる。写真多数掲載。
目次
民俗学から見た日本人
民衆文化と造形
暮らしの形と美
民具点描
ワラの文化
草木染めをたずねて
中国山地の灯火用具
生活と建具
石垣と民衆
石橋
鉄と民衆文化
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きいち
32
デザインの原点は究極どう使われるためのものかにある。それに忠実に作られたものは、見るだけで、素材や風土による制限や製造技術の進展がわかる。陶器に木工、刃物に建具と身近なものから紡ぐ日本文化論。丈夫な雑草と戦わなきゃいけないから内側に引く刃物ができる、武士の刀より日本の近世の刃物はそちらが中心、それは女の道具で男は刃物嫌い…武士道の国じゃない日本が立ち現れる。◇近世の文字のネットワークは3種類ある。漢文を使う武士、和歌でつながる商人・庄屋層、それに俳句を使う庶民。◇ムサビ教授就任以降の講演記録や原稿が中心。2017/08/07
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