目次
はじめに
伝承者の印象その他
宗檜村
天川村
大塔村
野迫川村
十津川村
吉野西奥民俗採訪録を読んで思うこと(岸田定雄)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きいち
9
昭和11年から14年、5回に渡って大塔村や天川村に入った宮本。はじめの頃は先生をしながらの週末の旅、最後の1回が渋沢敬三の元に身を寄せた直後。五回の旅のいきさつを記した冒頭の「伝承者の印象その他」がとてもいい。歩きながらの描写、その時の思い、出会った人の暖かさ、読んでるだけでほぅっとする。◇専念するのだからと5回目の旅はリュックサックを新調!この後何年付き合ったのだろう?◇「伝承者型の人」という表現が印象に残った。話好きとか人好きのことかというと違うようだ。尾ヒレを付けない人、かな?(僕はあかんな)。2013/04/19
くまきん
1
宮本常一氏の昭和11年〜14年の5回にわたる吉野西奥地方の民俗採訪録。冒頭の章の「伝承者の印象その他」は紀行文として読んでも素晴らしい。それほど長い期間をかけていないのに、これだけの生活習俗や伝説などを採訪した事に驚く。宮本氏はかなりの「聞き上手」だったのではないだろうか。