目次
民衆の知恵を訪ねて
一 島の共同体
二 合志義塾の人びと
三 牧野改良
四 中国地方の山々
五 水害の克服
六 大和川付替えとその影響
七 肥後の石橋
八 石垣積みを追うて
あとがき
武蔵野の開発と景観の変遷
一 武蔵野の消滅
二 開発以前の武蔵野
三 武蔵野の谷
四 牧場と鷹場
五 武蔵野の開拓
六 川崎平右衛門と開拓方法の確立
七 自給農法から商業的農法へ
民衆生活様式の変遷
一 序説
二 住居と生活
三 服装と生活
四 食事と生活
編者あとがき(田村善次郎)
感想・レビュー
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きいち
26
とにかく、勇気づけられる。◇亡くなった後に再開された著作集第二期の一冊目。表題作は63年刊の単行本、宮本ならでは、暮らしを、郷土を良くしていこうという市井の心ある人々の知恵の数々。五島の先っちょの小さな島の共同体、熊本の篤農による塾、阿蘇の牧野づくり、通潤橋はじめ肥後の石橋探訪、水害の克服に棚田の石垣積みの系譜と、歩いていないと書けない文章たちだ。◇教育は画一的に知識を与えるものではない、「人が人のなかにあるものをよびさましていくこと」だ、それが元教師・宮本の教育観。日本土着のアクティブラーニングの伝統。2016/09/19