目次
ふるさとの生活(〔序文〕旅と文章と人生―柳田国男/滅びた村/人々の移動/今の村のおこり/村のなりたち/くらしのたて方/休みの日/ひらけゆく村)
日本の村(二つの家/屋根の形/草ぶきから瓦ぶきへ/たたみ/間どり/イロリとカマド/分家/村のすがた/墓地/道ばたの石碑/しめ/畠の形/田の形/農具/共同作業)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きいち
15
中学生向けに書かれた「ふるさとの生活」と「日本の村」を収録。戦後すぐに『先祖の話』で日本の再建のため社会科教育の創設に取り組もうとした柳田の檄に応じたものではないかと思うが、冒頭がいきなり「滅びた村」である。開拓の失敗の跡をたどることを通じて、少しでも暮らしをよくしようと奮闘してきた父祖の姿を知らせようとしたものか。確かにそれは、敗戦直後の自分たちの誇りを取り戻すために好適。確かに偉人の業績などよりずっと、こちらのほうが底の深い誇りではないかと思う。続いて村の変遷、固定したムラ社会の姿など、どこにもない。2014/02/09
アメヲトコ
4
1968年刊。「ふるさとの生活」は50年、「日本の村」は48年の発表で、中学生に向けてですます調で書かれたものです。日本の村の仕組みが高い解像度で説明されていて、著者の観察眼はさすが。2024/08/26