目次
家郷の訓(私の家/女中奉公/年寄と孫/臍繰りの行方/母親の心/夫と妻/母親の躾/父親の躾/生育の祝い/子供の遊び/子供仲間/若者組と娘仲間/よき村人)
愛情は子供と共に(母の悲劇/子守歌/子供の世界/地蔵さま/萩の花)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アメヲトコ
8
1967年刊。「家郷の訓」は岩波文庫版で以前にも読んだことがありますが、やはり名作で、とりわけ著者の出郷にあたって父親が言い聞かせたという五箇条の餞は心を打ちます。併録の「愛情は子供と共に」は戦後の昭和22年の作品ながら、戦時中に書かれた「家郷の訓」よりも全体的に暗めなトーンなのですが、それは前年に著者が三男を喪ったからで、そのときの思いが「萩の花」に綴られています。2024/08/01
nekonekoaki
4
往時の村里では、封建的なしきたりによってがんじがらめであり、そこに貧しさが輪をかけて絶望的な暮らしであったような錯覚を持ってしまいがちです。しかしながら、そういった中でも人々は日々の暮らしに憩いを求め子の成長を願い、そして何よりも勤勉であることを厭わなかったことがよく分かります。中でも「子守り」の意義を興味深く読みました。「萩の花」はなんとも切ないけれど、それでもその折の様子を詳細に記憶して文章として残されていることについ涙腺が緩みます。1999年3月10日第7刷発行(1967年11月30日第一刷発行)。2022/11/20
tkm66
0
この前に岩波文庫版で読んでいたんじゃ無いかなあ?2000/03/30