内容説明
氷雨の浅草寺境内で若い女性の全裸死体が発見された。太股には、上品な顔立ちとは不釣り合いなバラの刺青が彫られていた。十津川警部が、ある女性の空白の3年間を追う、迫真のサスペンス大作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
朱雨
9
十津川シリーズ。旧家のしがらみというのか、名家ってそんなに大事なものなのだろうかと疑問に思わされる作品でした。十津川にいつの間にか婚約者がいる展開にまず驚き、軽い気持ちで読み始めましたが、終始暗い気持ちにさせられました。登場する女性たちが悲しすぎます。2023/01/13
グリーン✵ドラゴン
2
若い女性の遺体が発見され 手がかりは薔薇の刺青 そこから十津川が事件を捜査する。 その女性の空白の時間を追い求めるうちに十津川の恋人が、事件に巻き込まれていく。 早くから犯人はわかるがなかなかそこまで到達せず推理も今一歩のところ、読んでいるこちらも早く! となってしまう 西村京太郎の小説の中でもベストといえる話ではないだろうか? 特にラストと後味の悪さ 再読すべき小説だと思う2012/06/08
ぽんかん
1
こういうのでいいんだよ、というミステリー。警察ものは苦手だが、これは好きです2021/10/30
浅木原
1
岐阜の旧家の勘当された長女が浅草で殺された。同時に十津川の婚約者が失踪する……。って十津川警部あーた婚約者なんていたんですか。十津川のキャラクター的には重要なエピソードだろうけど、作品としては凡作以上のものではない。書きようによってはもうちょっとなんとかなったかもしれない気配はあるのだけれど、十津川シリーズのくくりでは安っぽい2時間ドラマにしかならず。十津川の婚約者も突然出てきたときにはもう失踪してるので愛着も抱きようがないし、ミステリ的にも真相は投げやり気味。精神病院の扱いには時代を感じますのう。2015/11/29
みなみ
1
十津川の恋人が巻き込まれた事件ということで、はらはらしながら読み進めた。後味は良くなく、希望も見出せないが、そういう所がリアルに感じた。2012/09/17