内容説明
十津川警部の片腕で、捜査一課のベテラン刑事亀井は、気は優しく真面目で、通称“カメさん”の愛称で誰からも親しまれていた。その亀井に何者かによって懸賞金がかけられた。〈死亡に限り一千万円〉亀井に対する私怨か、警察に対する挑戦か?出張で大阪にいた亀井は自ら囮になることを決意し、叔母のいる青森までを走る「白鳥3号」に乗り込み、犯人をおびきだそうとするが……。青森まで十四時間の長い旅が始まった!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
87
昔かなり読んだ、内田康夫と西村京太郎の本を少しづつこれから読み直していこうと思います。これは十津川警部シリーズで1985年に出版されています。ですので、今のような東北新幹線などもなく、この大阪から青森までの特急「白鳥」があったのでしょう。十津川警部の相棒の刑事が裏社会から1000万円で命を狙われることになります。その犯人あぶり出しのために「白鳥」に乗り、大阪から青森までの話が中心となります。読んだことがあるのですがすっかり霧の彼方でした。2024/04/12
桂 渓位
8
突然、1000万の賞金を掛けられたカメさんと、カメさんを守る為に特急白鳥に乗り込んだ十津川班の活躍を描いた一篇。 途中、婦人警官が殺害されますが、その動機が曖昧で不明のままでした。 十津川班の中では、日下刑事がセリフも多く最も活躍しますが、清水刑事や新人の若林刑事は、段々とセリフがなくなります(^^; 青森行く途中で、白鳥から降りたのかもしれません(笑)2020/09/19
義輝仮面
5
【★★★★☆】 やはりタイトルがガッツリ絡むやつは面白い。特急白鳥内でのカメさんを狙う犯人との攻防、そして進んでも進んでもなかなか判明しない犯行動機。ラストがそこまで拍子抜けな感じでないのが好評価です。2017/08/22
TEDDY曹長
4
読んでて面白いんだけど、途中で婦警さんまで殺してしまうのは必要だったのかな?ってちょっと思っちゃうな。最後までハラハラさせる筆者の筆力と展開力は読んでて損はないでしょうね2012/05/17
カズザク
3
大学生の頃によく読んでいた西村京太郎。十津川警部、カメさんコンビが懐かしくなり、約30年ぶりに再読。当然の事ながら、内容は覚えていない。読みながら、こんな内容だったな…所々思い出す程度である。国鉄、食堂車、喫煙車両等、懐かしい単語が幾つも飛び出す。今と違って、携帯もネットも無い時代。特急電車の中が、停車駅以外では密室になる。大阪~青森の14時間が、物語のメインの舞台。空間・時間が限定されている為、自分も一緒に特急に乗っているような感覚で楽しめる。所々で突っ込み所はあるものの、全体的にはハラハラ楽しめた。2023/12/17