内容説明
中山道の奈良井宿から十二歳の梅次郎が一人、江戸へ料理の修業に!
料理自慢の老舗旅籠の主が中風で倒れ厨には立てない。
跡取り息子は父から料理を習いはじめたばかり。
このままでは店が潰れてしまう。
中山道で江戸から三十四番目の宿場が奈良井宿だ。京からでも三十番目になる。宿場町の外れに料理自慢の老舗旅籠「美杉屋」があるが、主が中風で倒れ厨には立てなくなってしまった。跡取り息子の梅次郎はまだ十二歳、料理を教えはじめたばかりだった。このままでは美杉屋の味が消えてしまう。そんな折、「のどか屋」の常連で幕府の御用を務める「黒四組」の面々がやって来て…。
*本書登場の小料理*
~新生姜と枝豆のかき揚げ~
新生姜は皮つきのまません切りにし、枝豆は固めに茹でておく。
揚げるときにも火が入るから固めでよくなる。
浅いおたまですくったものを鍋肌に沿わせるように入れる。
固まって浮いてから少しだけ揚げる。
出して油を切る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はにこ
45
木曽からやってきた12歳の梅次郎。多分今の年齢でいうと10か11歳の子供が一人で江戸に出てくるとはwしかも修行!詰め込み授業であっという間に一人前に。魚の焼き具合も教われて良かったね。ここまで評判の豆腐飯、作ってみたくなってきたよ。のどかに流れていくこの旅籠だけど、天保の改革など時代をほんのり感じられるのもまた良い。2023/08/12
ミド
6
二代目の千吉も弟子をとるまでになるとは。二人目の子どもも順調に育ち、弟子は出来が良く、水野忠邦が罷免されて天保の改革も終了とのどかな日々。きのこは3種入れると美味しくなるのか。せっかくきのこの季節なので試してみよう。2023/10/24
なお
6
のどか屋は今日も平和です2023/03/30
kmzwrs5781
2
シリーズ37作目。またまたのどか屋を経て料理を愛する立派な料理人が誕生した。あの時代、まだ十代の前半に一家を肩に背負うその重責たるや今では考えられないことだろうなぁ。どんなに重い人生であってものどか屋と共に、幸あれ。2023/09/26
goodchoice
0
成長が着々と進み、弟子も増えつつある。2023/04/14