内容説明
九歳の千吉が大手柄!
一茶ゆかりの地・流山で悪党の化けの皮を剥ぐ。
江戸の大火で悪党が近郊の野田、流山に移り、押し込み。
のどか屋常連の大橋季川が味醂造りの秋元家の句会に招かれ、同行した千吉は……。
旅籠付き小料理のどか屋の常連大橋季川は、のどか屋を常宿にしている江戸近郊流山の味醂づくり秋元家の句会に宗匠として招かれた。ただし江戸の大火で焼け出された悪党が近場の野田や流山に移り、押し込みを続けているという。のどか屋のあるじ時吉は、一人息子で満九歳の千吉、大橋季川と流山へと旅立った。秋元家は俳人小林一茶の後ろ盾だったという。
本書に登場する小料理
・青蕗の鯛皮八幡巻き ・伊勢豆腐 ・長芋の梅肉和え
・穴子と胡瓜の酢の物 ・お宝煮(油揚げ袋煮)・西瓜糖
・海老と若布の黄身酢 ・梅おかか焼き飯 ・豆腐焼き素麺
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
28
今回は軽い謎解きミステリー風味もあった。千ちゃん大活躍の巻。千ちゃんが可愛く描かれ過ぎているためか、やや影薄の時吉&猫たちになっている気がする。秋元家や堀切家は実在するんだね。2019/02/24
はにこ
24
今回は大橋季川と一緒に流山まで旅へ。料理のお手伝いも大分できるようになり、かけっこも寺子屋での勉強も頑張る千吉が微笑ましい。千吉の思わぬお手柄で一気に有名人に!悪党がアホすぎるとも思ったけど、犯罪者で自己顕示欲が強いのもいるからね。のどか屋で助っ人をしていた桜吉のその後がかかれていてまた良かった。千吉の句でほっこりできたけど、どんどん大人になっていくね。少し寂しいような。2020/10/06
ううち
14
第21弾。タイトル通り、のどかに読めます。味醂の旅。時吉の文才の無さにほっこりする。2019/07/15
izw
13
わらべだからという断り書きがまだ残るが、千吉の成長は目覚ましい。流山まだの旅はまだ歩き通せず、隠居と一緒に駕籠で旅しているが、言い方も、行動も徐々に大人びてきている。千吉の謎解きのお蔭で関八州を荒らしまわっていた盗賊が御用となり、街道中の評判になり、江戸に帰れば瓦版にもなる。今後の活躍が気になるところである。2018/01/31
ざるめ
12
千ちゃん満9歳、そろそろ料理修行へ出る話もチラホラ(^^)今回はおとうと千ちゃんと常連客の季川が句会に招かれ流山へ(^o^)そこで千ちゃんが盗賊を捕まえ大活躍!(;゜∇゜)パレードしたりサインを頼まれたり、凄い事に(^^;)でも天狗にならなかった千ちゃんは偉い!のどか屋の初代福猫のどかが弱っているのが心配(._.)2018/10/12