内容説明
わたしはもはや武士ではありません。思うところあって刀を捨て、包丁を選びました。刀は人を殺めます。包丁も生あるものを切りますが、正しく成仏させれば、一皿一皿、一椀一椀の料理に変わります。その味が食べていただいた方の気持ちをほぐし、素材は生まれ変わって血となり肉となります。そして、ときにはそれが、人生の一椀になったりもするのです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
107
小料理のどか屋 人情帖「人生の一椀」1巻。武士を捨てのどか屋の料理人になった時吉さん、ほっこり料理に癒やされますね、次巻の料理も気になりますが、おちよさんとの事も気になりますね。2018/08/12
やま
106
小料理のどか屋 人情帖1作目 2010.12発行。字の大きさは…小。人生の一椀、わかれ雪、夏がすみ、うきくさの花、江戸の華の5話。この物語は、客のために心を込めた料理を、人生の一椀として出す料理人時吉の人情物語です。梨川藩磯貝徳右衛門は、江戸家老に不正を訴えようとした勘定方を斬ったことなど綴った手紙を渡そうとしたが、重傷を負い長吉屋の見世に倒れ込みます。事情を聴いた長吉、おちよの父娘は、徳右衛門に料理の手ほどきをする。徳右衛門は、刀を捨て、髷を切り、顔を焼き、料理人として生きていく道を選びます。🌿続く→2020/12/26
財布にジャック
66
あらまぁ、ビックリ!倉阪さんって、ミステリーやホラーを書かれる作家さんって言うイメージだったのですが、こんな人情物も書かれていたんですね?高田さんのみをつくし料理帖シリーズと似たような雰囲気で、美味しそうなお料理の登場するちょっといい話ばかりで私の頭の中ではどうしても倉阪さんと結びつかないので、何度も作家名を見直しちゃいました。ありがちな展開なので新鮮味には欠けますが、安心して読める時代物でした。しかし、料理人の話は、読んでいてお腹がすきます。ゴックン。2012/01/16
も
28
神田三河町にひっそりと暖簾を出しているのどか屋の物語。ついついみをつくしと比べてしまうのが悪いのか、私には物足りませんでした。連作短編のせいか、事件が起こってもさらりと解決してしまう。もうひと波乱あってもいいのかなぁと思いました。シリーズずいぶん出ているようですが、ちょっと見合わせます。2015/05/11
とらこ
21
読友さまお勧め本。私が時代物のシリーズに求めてるさらーっと読める作品。美味しそうな料理にほっこりしながら、俳句の嗜みが皆無な私には時々挟まれる句に??となったかな。時吉とおちよの進展が気になるので次巻へ~。2016/12/03
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