内容説明
上野黒門町の紅葉屋。茄子紺の作務衣の千吉、新装の見世で花板に!
女将は元味比べの女料理人。品川の店を潰され今の地に。
跡取りの丈吉はまだ十歳で修業中、行く行くは花板に。田楽と蒲焼きの店では……。
武士を捨て料理人となった磯貝徳右衛門は、神田横山町の旅籠付き小料理のどか屋の主。時吉と名を替え、おちよとの間にできた息子千吉は十五歳になった。祖父長吉の許で修業をしていた千吉に、縁あって“花板”の仕事が舞いこんだ。品川宿で田楽と蒲焼きの店を地攻めにあって潰された紅葉屋が、上野黒門町で再興できたのだ。跡取りが十歳のため、つなぎの花板の役が来たのだ。
* 本書に登場する小料理 *
・茸の炊き込みご飯 ・南瓜の印籠煮
・蛸大根 ・しめ鯖の辛子和え
・白魚と三つ葉のかき揚げ ・鮎の背越し
・鯛飯 ・銭鰹 ・山独活の三種漬け
・寒鰤の串焼き ・黒豆の長老喜添え
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
47
「千ちゃんも」と可愛いかった千ちゃんがついに花板に!時節柄マツタケの美味しい焼き方がとても参考になった。2020/09/24
雅
33
さすがに15才で花板は無いだろって思ったけど、これも修行って事なのかな⁉️出てくる人みんなが幸せになる。優しいシリーズ2019/12/26
はにこ
24
千吉は雇われ花板に。凝った料理も出せるようになってきた。子供が出来たおそめと結婚したおこうの代わりにおようという娘が加入。のどかにも子供が生まれてめでたいこと尽くしだった。事件にちょっと協力しただけであとは平和。こんなご時世なので平和のありがたみを感じるなぁ。2021/01/08
ざるめ
16
シリーズが始まった時には生まれていなかった千ちゃんが遂に花板に!(*゚Д゚*)でも、まだまだ子供っぽいところもあって微笑ましい(*^.^*)人も猫も子供が生まれて良い感じ、縁も広がり和気に満ちる、のどか屋ファミリー♪2020/07/23
まはな
9
(図書館)単調ではあるけれど子供たちが成長して周りも年を重ね日々移り変わる。マンネリ化と思う部分もあるけれど千吉が成長するのを読むのも楽しい。2019/12/05