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内容説明
柿本人麿・紀貫之・在原業平・小野小町ら、「歌の神」として崇拝されてきた藤原公任撰『三十六人撰』の歌人たち。その代表歌の鑑賞はもちろん、人物像と時代背景、不思議な成り立ちや歌の組み合わせ、「百人一首」との違い、和歌と歌仙絵の関係など、知っておきたい基礎知識をわかりやすく解説する、初の入門書。歌仙を描いた絵巻の最高峰とされる名品、秋田藩伝来の「佐竹本三十六歌仙」に描かれた肖像とともに、読み解く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
かふ
19
三十六歌仙は平安の和歌が影響を与え、万葉の神話性よりも人間性を選んでいく。その筆頭が古今和歌集を編纂した紀貫之で、和歌が神話的(万葉集的)なものから現実的な人の個性になる時代に選ばれたのかなと思う。女性歌人の最初が伊勢なのも興味深い。そして小野小町から平安の三大女性に引き継がれていく。紫式部、和泉式部、清少納言だ(三人は三十六歌仙にはいってないのはその前の時代)。そのあとに続くのが新古今和歌集の編者である定家なのだろうか?その過程で和歌の派閥(流派)争いがあったような。歌仙絵の変化の考察とかも興味深い。2026/01/07
LUNE MER
15
日光東照宮で拝観した三十六歌仙の額とQEDでのタタルの蘊蓄を思い出しながら。和歌関連の本を読むのは久々だが、やはり良い。和歌集を読むのと違って36人の数首ずつの収録なので全体ボリュームは控え気味だが各歌人の人となりや研究における論点の紹介などが充実しており、ここで見識を深めておくとまた和歌集を読む時の糧になること間違いなし。2023/04/14
ふう
14
和歌だけでなく歌仙絵の解説があり、今まで注目したことがなかっただけに新鮮だった。といっても歌仙絵に対する評は極めて辛辣。先人の評を引きつつ、合理性に欠ける、とばかり片っ端から切って捨てるのにはちょっとびっくり。和歌の方は、源順がどの歌も素晴らしい。梨壺の五人、後撰集編纂者、なのに百人一首に採られなかったハンデは現代では大きい。2022/03/21
ハルト
11
読了:◎ 「三十六歌仙」の歌人たちの代表歌と「佐竹本三十六歌仙」の歌仙絵を収め、三十六歌仙とはなんぞやと解題する。「百人一首」とも歌人が共通しているため、それと比較してあるのに興味をひかれた。百人一首は競技やかるた遊びとして今に残るが、三十六歌仙はそうでない。歴史の影で、存在が薄くなりつつあったものに、あらためて日の目を当てる。まだ謎ある三十六歌仙のさわりを知るのには最適な一冊だと思う。和歌に関心のある人にとってのさわりにも良いかなと思った。2021/12/21
双海(ふたみ)
8
三十六歌仙の代表歌の鑑賞はもちろん、人物像と時代背景、不思議な成り立ちや歌の組み合わせ、「百人一首」との違い、和歌と歌仙絵の関係など基礎知識をわかりやすく解説している。歌仙を描いた絵巻の最高峰とされる名品、秋田藩伝来の「佐竹本三十六歌仙」に描かれた肖像とともに、読み解く。絵巻の解釈について先行研究を手厳しく批評している。なかなか舌鋒鋭く、私などは歌の優美な世界観に水を差されるような気がして、そういうことは学会誌か何かでやってください、と思うことしばしば…。しかし、三十六歌仙の入門書としては良いと思う。2023/12/10
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