内容説明
日本橋は木原店にある一膳飯屋「塩梅屋」では、主の季蔵とおき玖と三吉の三人が、雛菓子である“花まんじゅう”造りに取り組んでいた。この奥州の綺麗で美味しいまんじゅうは、季蔵が煮豆売りの吉次に教わったものだった。そんな折、弱い者に施すために盗っ人を働く“お助け小僧”によるお宝泥棒が、またもや起きた。季蔵も探索に加わったが……(「煮豆売りの吉次」より)。季蔵が旅に出る、大ベストセラーシリーズ、第十五弾。悪を挫き、市井の人びとのささやかな幸せを守るために――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶち
86
前作の感想に『捕り物と料理の二兎を追ってどちらの面でも深みがない』と、作者にたいへん失礼なことを書きましたが、今作を読んで『待てよ、これがこのシリーズの特色で良い点ではないかと』思うようになりました。肩肘張らずに気軽にサクッとサラサラ読めて、しかも捕り物の謎解きも楽しめ、食欲を刺激してくれる料理も味わえるのは、やはりこのシリーズの利点です。今回の表紙の絵は鮟鱇の吊るし切り。そこにタイトルの春恋魚ですから、てっきり鮟鱇のことかったら思ったら、春恋魚とはサンマの糠漬けのことだった。こういう騙しも楽しいです。2018/02/26
万葉語り
33
料理人季蔵捕物控15作目。表紙の魚は鮟鱇でした。今回は塩梅屋から出張して磐城平藩のお家騒動に駆り出される季蔵さん。春恋魚は鮟鱇ではなく、田舎侍が江戸で決してバカにされないように、地元の名産品を呼んだ言葉。そしてもう一品の美し餅に込められたいお家大事の悲しい事情に腹が立った。2015/05/05
Mark
23
鮟鱇がよかったですね、食べてみたい。深みのあるところと、サラッと流れてしまうところとのギャップ感が何とも。それでも今回の料理は秀逸2015/03/18
ジュール リブレ
13
シリーズ何作目?しかし多作です。 今回は初めて江戸を離れて、常磐道を行きます。震災復興未だしのこの道、時代をさかのぼって歩いてみる興があり、その地の名物を食してみたいような、そんな気にさせられます。春恋魚、結局、どういう味なのでしょうか。これから、また食せるようになるのはいつのことなのでしょうか。そんな思いにとわられました。2012/04/02
mamasaku
11
初めての旅する季歳の巻。目新しく読めましたが、話の落ちはいつも通りかな。鮟鱇料理の描写は本当においしそう。2016/08/07
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