内容説明
「茶屋みよし」のおしんさんが、おめでたらしい――日本橋は来原店にある一膳飯屋「塩梅屋」の主・季蔵は、先代の娘・おき玖にその話を聞き、早速、豪助を訪ねた。当の豪助は、身を固めるつもりらしい。季蔵はふたりのために、心のこもった祝言の折り詰めを作ることに……(「祝い飯」より)。表題作ほか「里芋観音」「伊賀粥」「秋寄せの箱」の全四篇を収録。愛する女性と市井の人びとのため、季蔵は今日も密かに悪を討ち、そして美味しい料理を作り続ける。大人気シリーズ第十三弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mark
29
祝い飯、よかった。豪助とおしんの祝言に添えられた季蔵の真心、紅白飯はシンプルながら美味しそう。それにしても、祝言のお話もあっという間に終わり、伊賀者の技を身につけたお利うと出会い、お話はガラリと急展開。府中まで伊賀粥を食べさせにでかけ、爺さんに食べさせ話を聞いたらあっさり死んでしまう。何とも急な展開と時間の進み方に戸惑うも、ついつい手にとって読んでしまうんですね。2015/03/11
万葉語り
27
料理人季蔵捕物控13作目。豪助さんがおしんさんとささやかな祝言を挙げる。その後、出会ったお利うと小猿の話がメインでした。今回は久方ぶりの裁きあり。しかも烏谷様因縁の娘がらみの、なんとも気の滅入る悪人でした。悪縁から抜け出すのは、本当に大変なのだと思った。2015/02/10
えみりん☆
22
新しい展開はあるもののあっさり退場、いつものこことはいえ…。烏谷様の過去が明かされ、抜け忍が登場したり、豪助もいよいよ腰を落ち着けそうでめでたしめでたし!里芋料理が美味しそうで作ってみたくなります。2014/11/15
ジュール リブレ
20
テレビの時代劇は、壊滅状態みたいですが、文庫の時代ものは相変わらず好調ですね。 なんとなく、かつての名作のストックが尽きて、ドラマは受けなくなったけど、また、改めて今,溜め込みの最中なのかな?と。 いくつも、ドラマでみてみたい作品、出てきてますよね。 今回の作品は、お祝いもあって、少し明るくなりました。箱飯、美味しそうでした。2011/11/04
だーすべいこ
12
豪助とおしんちゃんのお祝いの話は、あっと言う間に終わってしまい、後半の急展開にあぜんとしたまま読み終わってしまいました。無理があった?2015/04/27