内容説明
現代アメリカ作家のことなら、みんな友達みたいによく知っている我らがJJ氏──ジョン・オハラやテネシー・ウィリアムズの話をはじめ、集めぬいた本の山から選んだ心躍る読書案内「ぼくの好きな50冊の小説」など。ほかにV・ナボコフについての一章も収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
48
植草氏のスクラップブック作品です。最近では、北欧ミステリーという枠組みが出来て、スウェーデンの作家だとか意識して読む様になっています。しかし、昔からイギリス小説だアメリカ小説だとか、ましてや東海岸側だとか南部だとか、気にした事は無かったですよ。確かに国の違いによる感覚の捉え方、表現の仕方等は歴史や環境の違いにより、変わるものだと再認識する次第です。アメリカ小説の特徴や面白さが、じわじわと伝わってきます。残念な事に、日本では手に入り難くなった作品も多く、電子書籍に在れば良いと言うものではないと、叫びたい。2015/04/26
Tonex
35
ナボコフについての話を読むために手にとったが、他のページもざっと目を通してみた。流行の最先端というのは古くなるのも早い。もはや誰も読まないような本ばかり紹介されている。例えば表紙の似顔絵はノーマン・メイラーという人。1960年代の時代のシンボルだった人らしいが、「誰?」って感じである。▼当時の時代感覚を知るうえでは何かの参考になるかもしれない。2016/06/23
Saku
6
『ぼくの好きな50冊の小説』に紹介されている作家で、ピンと来たのはテリーサザーンとカートヴォネガットジュニアくらい。いわれて見れば海外の小説でアメリカ小説とかイギリス小説とか国籍を意識して読むことはあまり無いな。2014/09/17
たかさん
2
副題は『なぜ十九世紀アメリカ文学が読みたくなるのだろう』としてもよいくらいで、ジョン・オハラ、テネシー・ウィリアムズ、メイラーなどと『ぼくの好きな五〇冊の小説』 が紹介されている。中でも『ナボコフ談義』はアナグラムを含めたエピソードが面白く、ナボコフィアンにとって貴重品です。植草さんにとっては、ヘミングウェイなんか新人扱いなんで、ピンチョンなんかどう紹介してくれたのだろうか、残念でならない。ハーバート・ゴールド、ボールドウィン、キングズレー・エイミスなどへのお誘いが刺激的です。2016/12/20
ゆりっぺ
0
1999年10月1日