内容説明
トリップ・トゥ・アナザー・ワールド! ヒッピーやアングラ文化、そしてウーマン・リブまで、老いることなきJ・J氏の眼がとらえた若者たちの世界。ハックスリーやカスタネダ…… おなじものをちがったふうに見ることで、新しい感覚を手に入れようとした人たちの記録を読んでみよう。
目次
1 麻薬への旅(麻薬への旅;カルロル・カスタネダの体験;かわいそうなアメリカの高校生と勇放なイギリスの男爵夫人 ほか)
2 LSDをめぐって(LSDの古典的文献となったハックスリーのメスカリン反応記録を読む;シカゴのホワイト・カラー族がピル・パーティをやっている;わるくち専門雑誌“FACT”の記事から面白いやつをさがし出してみると ほか)
3 ヒッピーとスクエア(五角形のスクエアであふれた大都会;ヒッピーについて;ザ・ディガーズとフラワー・パワー ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のうみそしる
3
ヒッピームーブメント前後の空気や世相が様々な固有名詞とともに記録されている。LSD摂取時における自意識の変化が面白い。さらに俗語の紹介も詳しくて勉強になる。ヒップとスクエア。「これがスクエアの世界であって、みんながビクビクしながらリーダーのいうなりになっている。そこから制度が生まれ、政府や教会や保険会社や電話局ができあがった。そしてそういういろいろな施設がスクエアを保護し、そのなかで彼らは生活をエンジョイしている」2021/12/13
★★★★★
3
ドラッグとヒッピー文化をめぐるエッセイ集。60年代後半~70年代前半のアメリカの匂いが濃密に漂っていて、これは紛れもない名著です。1969年が人類文化の最高地点だと信じている私のような人間にとっては、こたえられない一冊でした。あと30年くらい早く生まれたかったのよ。2011/01/05
ゆりっぺ
1
1999年1月31日
hiruhan
0
LSDに関するアメリカ雑誌の記事を追いかけている著者に「どこでLSD手に入ります?」という電話が掛かってくる。この箇所を読んだ時、「知ってても教えるわけねージャン、ゲラゲラ」とつっこんだ。しばらくして、ふと、これは警察の捜査だったんじゃないか。変な応え方をしていたら、JJつかまっていたんじゃないか、と考えた。2012/03/08