内容説明
戸田城聖の後を継ぎ、創価学会第三代会長となった山本伸一の峻厳な「弟子の道」が綴られている。日蓮大聖人の仏法のヒューマニズムの光をかかげて、世界を舞台に繰り広げられる民衆凱歌の大河小説。
<各章の概要>
【虹の舞】1974年2月、伸一は本土復帰後、初の沖縄訪問。石垣・宮古島へも。高校会も結成。
【凱歌】北中南米3カ国へ。パナマで大統領と初会見。ペルーでは文化・教育交流の新展開が。
【陽光】カリフォルニア大学で初の海外大学講演。全米総会等の多忙な中、懸命に青年を育む。
【宝塔】沖縄・広島・長崎青年部の反戦出版が各地に波動、全80巻に。伸一は自在会の友を激励。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みゃーこ
9
原爆の被害体験集作成、被害体験の側面で憤り許せない気持ちが込み上げてきた、直後、今度は日本人たちの加害体験が出てきて国民や中国や韓国人にどれほどの仕打ちをしてきたのか筆舌に尽くし難いこと、そしてそれは謝った国のイデオロギーを国民に強制したことによるものであることの視点が浮き彫りになった。2024/06/08
wiki
9
宝塔の章、最後の自在会の邂逅。小説のモチーフとなったメンバーの関係者と知り合う機会に恵まれた。内容はほぼ史実であった。自在会は盲目の方の団体であったが、当時はバリアフリーなど考慮なかった。しかし会合は全国から集う。あまりに多くの険難を超えて、伸一に会いに集った人々であった。そうした弟子だったからこそ、中途半端な同情ではなく、「幸福は自身の信心でつかむ以外ない。ゆえに、信心には甘えがあってはならない」と厳しい指導をされたとも考えられる。師弟の真実がここにある。目のみならず、全ての障害に通じる指導である。2021/03/07
qrqrqr
4
人間革命とは、どのような姿、在り方なのか。 ①健康 ②青春 ③福運 ④知性 ⑤情熱 ⑥信念2021/09/01
Norimasa Saito
2
1974年(昭和49年)を舞台に、沖縄、アメリカ、ペルー、パナマの平和旅。そして沖縄・広島・長崎の青年部反戦出版の事業が描かれて行く。壮大な人間賛歌と反戦、絶対平和の思想、仏法の宿命転換の原理も丹念に書かれている。読んでよかったと心から納得出来る。人としてのあり方に戻れるのがいい。2019/12/01
wiki
2
通訳論について書かれているシーンは、外国語を学んだ身として心に記すべく思った。また、青年育成の要点について、先輩に尽くされた以上に後輩へ尽くせ、とのロマン・ロランの言葉が引用されていた。この事は学生時代に先輩から教わった。当時を回顧し懐かしく思う。反戦出版について、青年として、読まねばと思う。本書のみでも、戦争がいかに不幸しか生まないかを知る事ができる。本シリーズに通底する、反戦の魂が描かれているように思った。2016/08/24