内容説明
『科学』は、1931年に石原純、寺田寅彦らによって創刊され総合科学雑誌です。高度な研究成果を専門の枠を超えて紹介するとともに、2001年4月のリニューアル以来、社会と科学の関係を見つめ直すことに焦点をあて、さまざまな立場から問題を掘り下げてお伝えしています。第一線の研究者が自ら執筆し、研究成果を直接社会に還元していることも、本誌の大きな特徴です。
東日本大震災に続き、新型コロナウイルス感染症に見舞われるなかで、科学的知見と合理性にもとづいた議論が切実に求められています。科学と社会をつなぐことが本誌の願いです。
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目次
特集 科学と政策 繰り返される“失敗”の力学
感染症対策の不備と専門家の活用の失敗──日本のコロナ対策はなぜ欠陥だらけなのか……米村滋人
「定義欠如」維持を志向する政策決定は何をもたらすか──専門家に求められる言語チェック機能……尾松 亮
「様式化」した現状維持と責任転嫁──新型コロナウイルス感染症対策における科学と政治(7)……尾内隆之・調 麻佐志
[資料]第49回総選挙から「第6波」における1日感染者8万人超えまでのタイムライン(作成:尾内隆之・調 麻佐志)
[巻頭エッセイ]
幻の,核のごみ「文献調査段階」──問われぬ危うさ……本間照光
農薬の安全性とリスク評価──“見過ごさず,見落とさず,見誤らない”ため……遠山千春・木村─黒田純子・星 信彦
[ノーベル化学賞2021]
不斉有機触媒の開発と展開──医薬品の合成にも用いられる力量と環境調和性……林 雄二郎
[シリーズ放射性微粒子の追究]
海洋で発見された不溶性Cs粒子とその特徴……三浦 輝・栗原雄一・高橋嘉夫
[新型コロナウイルス感染症]
3.11以後の科学リテラシー111……牧野淳一郎
オミクロン変異株とパンデミックのゆくえ:新型コロナウイルス感染症 〈その24〉……小澤祥司
[新連載]
海底火山と大地誕生の豆知識(1)富士火山帯に巨大海底火山が並ぶ理由……巽 好幸
[連載]
利他の惑星・地球[追創編](最終回)文明の位相差……大橋 力
これは「復興」ですか?(60)新天地を求めて……豊田直巳
[科学通信]
〈リレーエッセイ〉海辺の自然を見つめる 陸と海のつながりを分断した諫早湾調整池……髙橋 徹
〈コラム〉東京電力原発事故の情報公開 私企業の「壁」──高線量下作業・被ばく線量評価への懸念……木野龍逸
次号予告/編集後記