内容説明
『科学』は、1931年に石原純、寺田寅彦らによって創刊され総合科学雑誌です。高度な研究成果を専門の枠を超えて紹介するとともに、2001年4月のリニューアル以来、社会と科学の関係を見つめ直すことに焦点をあて、さまざまな立場から問題を掘り下げてお伝えしています。第一線の研究者が自ら執筆し、研究成果を直接社会に還元していることも、本誌の大きな特徴です。
東日本大震災に続き、新型コロナウイルス感染症に見舞われるなかで、科学的知見と合理性にもとづいた議論が切実に求められています。科学と社会をつなぐことが本誌の願いです。
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目次
【特集】震災の教訓は活かされたか──阪神・淡路大震災30年
阪神・淡路大震災の教訓をいかに活かすか……室﨑益輝
兵庫県南部地震30年:自然現象と社会現象の観点から……尾池和夫
阪神・淡路大震災後の地震本部の取り組みと活断層防災の課題……鈴木康弘
阪神・淡路大震災の復興過程に学ぶこと……林春男
過去から未来へ ぐ経験・教訓のバトン・リレー──阪神・淡路大震災から東日本大震災へ……今村文彦・佐藤翔輔・渡邉勇
共感に支えられる災害時のラジオ……大牟田智佐子
災害放送からみた「阪神・淡路大震災」と現在──震災が残した宿題に答えられているか?……入江さやか
災害ボランティア30年の真価……栗田暢之
阪神・淡路大震災の「復興」をどう語り継ぐのか……阪本真由美
阪神・淡路大震災を契機とした都市防災思想の変遷と今後の展望……廣井悠
[巻頭エッセイ]
日本海側の雪と,雪の将来……佐々木恭子
地味な「茎」に潜む進化のドラマ──「節」と「節間」が生まれるまで……津田勝利
[連載]
日常身辺の確率的諸問題11 それはあなたの主観ですよね?……原啓介
言語研究者,ユーラシアを彷徨う6 マガダンからギジガ,北極圏へ──エウェン語……風間伸次郎
3.11以後の科学リテラシー144……牧野淳一郎
ナナメから見る物理学8(最終回)わたしは存在か,現象か?……村田次郎
[科学通信]
地球観測衛星はくりゅう観測開始!……富田英一・久保田拓志
次号予告
2024年総索引
表紙デザイン=佐藤篤司
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