内容説明
*著作権の都合により、印刷版に掲載されている「KICK BACK」(米津玄師)、「ミックスナッツ」(Official髭男dism)の楽譜は電子版に収録しておりません。*この電子書籍は固定レイアウト方式で作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末での閲覧に適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能は使用できません。
特集 ビートルズ『Revolver』
ギター・サウンドの
常識を塗り替えた歴史的怪作。
1966年、ロックが新たな形へ変容し始める激動の年、その先陣を切るように全世界に衝撃を与えたアルバム、『Revolver』が誕生した。初期から貫いてきたバンド・スタイルを一新し、スタジオ録音の可能性を徹底的に追求して作り上げた敢然たる本作は、しばしばサイケデリック・ロック/実験音楽の金字塔としても評価されてきた。しかし、本誌が声高に訴えたいことは、その点だけにとどまらない──本作のギター・サウンドにおける革新性に今一度目をとめてほしいのだ。時にメロディアスで、時にインパクトに長け、時にファジィで脅威的なギターの存在感は、いつの時代も聴く者の胸を衝いてきたはずだ。先頃、本作の新スペシャル・エディションが発売され、改めてその快作ぶりを再認識した読者もいるだろう。この特集では、本作のギター的な革命性を考察するべく、7つのトピックスから紐解いていく。それまでの常識を打ち崩し、大胆不敵に提示したギター・サウンドの凄みを掘り下げていこう。
●SPECIAL INTERVIEW 1:和田唱(TRICERATOPS)と語る『Revolver』の知られざるギター的革新性の数々。
特集のイントロダクションとなるインタビューは、国内ミュージシャンきってのビートルズ・マニアとしても知られる、TRICERATOPSの和田唱が登場! 先日発売された『Revolver』のスペシャル・エディションを聴いたことがきっかけで、ギター・サウンドの観点から新たに見えてくることがいくつかあったという。ここでは、本作に見るギター的革新性について多角的に考察するべく、和田を案内人として話を聞いていこう。
●SPECIAL INTERVIEW 2:和嶋慎治(人間椅子)が語る、『Revolver』のダークな魅力。
ハードかつおどろおどろしい作風で知られる人間椅子だが、和嶋慎治(vo,g)は実は大のビートルズ・ファン。ギターを始めたきっかけもビートルズで、和嶋の代名詞であるSGを手にしたのもジョージが持つ姿に惹かれたからである。そんな和嶋が、中学生の時に熱中したという『Revolver』の妖しさについて語った。
●『Revolver』を紐解く7つのギター・トピックス
・TOPIC 1:初期の愛用ギターを淘汰。4人の野心と共にあった、新たな楽器たち。
・TOPIC 2:ファズを本格導入。 その使い方もやはり普通じゃなかった!
・TOPIC 3: 保存版! ギター・マガジン的 『Revolver』全曲ガイド。
・TOPIC 4:最も活躍したギタリストは実はポールだった?
・TOPIC 5:「Love You To」でのジョージの挑戦がサイケ・ロックの勢いを加速させた!
・TOPIC 6:ポール&ジョージのツイン・リード、その意外な源泉と影響について。
・TOPIC 7:ジョージによる逆回転ソロがもたらしたトリッピーな余波。
●ジョージ・ハリスンのギブソンSG、最新カットを入手!
『Revolver』を制作する直前にジョージ・ハリスンが入手した1964年製のギブソンSGスタンダード。2021年に撮影された、実器の近影を入手することができた。
●フレーズ集~『Revolver』の名場面をもっと掘り下げる。
これまでに紹介してきた『Revolver』の名フレーズのほかにも、中期ビートルズを語るうえで絶対にはずせない屈指の名場面はたくさんある。この奏法コーナーでは、耳に残り離れないほどキャッチーなリフ、逆回転のギター・ソロ、シタールをギターで再現したフレーズなど、ギター目線で多角的に掘り下げていく。往年のファンはもちろん、ビートルズ入門世代にも、半世紀の時を経てよみがえる歴史的名盤の妙味をぜひ堪能してほしい!
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