内容説明
傷痕は二つ、鮮やかな玄人の手口――。鉄砲洲で遊び人らしき二人が殺された。下手人と思しき宗匠頭巾の男は、茶問屋が過って川で溺死した件でも目撃されていた。そんな折、風烈廻り与力青柳剣一郎は、凄腕の殺し屋に命を狙われる旗本次男の護衛を頼まれた。殺害を頼むほど恨まれた心当たりを問うが、次男は黙して語らず…。すると、探索を進める剣一郎に襲撃の刃が!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
166
『夢幻泡影』人生は儚いとの意味を持つ四字熟語。その泡の巻!三ヶ月前の事件と今回の事件に関わっている男が同一人物だった。そこに辿り着くまでモヤモヤする。しかも襲われたのは悪人ばかり・・今作はちょっと苦しい。人生は確かに儚い。元定廻り同心・宗一郎の思いもわからなくはないが、簡単に人は育たないよね・・そして地道に『二人屋』を営む信三と茂太の店が、地道に続くことを願いつつ読了した。2019/03/10
とし
85
風烈廻り与力・青柳剣一郎「泡沫の義」44巻。 もやもやとしたものが残る巻でしたね、風烈廻り与力剣一郞がまさかの護衛をしかも破落戸まがいの旗本の次男坊を、事件は解決するがちょっとやるせないですね。元駕籠かきの信三と茂太が地道に商売してくれる事を願いますね。2019/04/25
真理そら
20
「襲われたのは全員悪人」だけど始末の付け方が納得いかない…こんな青柳剣一郎は見たくなかった、と思ってしまった。なんとなく、もう年番方与力になって内与力の長谷川様をきちんとしつけて?ほしいかも。2019/01/14
ベルるるる
19
ここ数作の中では一番よかったように思う。ただ剣一郎のまわりの人間関係が最近はあまり描かれなくなったのは寂しい。2019/06/12
Abercrombie
7
なんか前巻と同じような話だった。平四郎、哲之進、斎田屋熊蔵はうっちゃられ、万福寺の集まりも謎のまま。なにより悪人が許されてしまうのは納得いかないなあ2019/02/19