内容説明
深川の中堅材木屋が木材を大量に買い占めていた。不審に思った風烈廻り与力青柳剣一郎が主に訊くと、百年前の明暦大火に匹敵する災厄が起こるという。単なる噂ではない、誰かが途轍もないことを目論んでいると剣一郎は睨む。一方、駿河で残虐な強盗を働いていた闇太夫一味が江戸へ潜入したという報せが。南北両奉行が狼狽えるなか、剣一郎の肩にすべてが掛かった!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ベルるるる
20
隠密廻り同心として必死で働いて帰宅しても、待っているのは口もきかない妻。暗い気持ちで帰宅する作田。剣一郎の妻の多恵が、作田の妻の悩みを解決!めでたしめでたし!多恵が奥さんで剣一郎は幸せだね^^2016/11/28
めにい
5
重大な手掛りに青痣がうずく。。。陰陽師さながらの勘ながら、なかなか真相に行きつかないところが面白い。2014/05/11
Western
2
100年前の明暦の大火に絡めて事件を未然に防ごうと推理を進める剣一郎。極悪人にも人情ありで発端となった飛騨屋の行いがある種大事件を最小限にしたのかもしれない。 3000両の行方は少し気になるが、隠密同心作田新兵衛の夫婦の関係がうまく行って、奥様多恵さんの手腕がここでも光っていた。 家族に気を配る青痣同心も微笑ましくていい。 江戸の湯屋 女風呂に奉行所のものなら入れるというのには興味がひかれた。 2022/06/11
さつきばれ
2
シリーズ9作目。 やっぱり一筋縄ではいかない相手はおもしろい。 剣一郎の心の内の葛藤も人間味があって良かった。 多恵のおかげで新兵衛夫婦の仲が戻って一安心。変わるもんです。 ちょっと最後の捕り物は駆け足だったかなぁ。それに利兵衛の寿命の事があるとはいえ被害者が大勢いるので、この処遇は複雑だったなぁ。 剣之助の事が気になるけれど、最後の剣一郎のデレっぷりは、相変わらずおもしろいです。2018/08/25
昌子♪♪
2
作田さん大活躍♪余命いくばくもない大悪党への温情⁉というよりその罪なき娘への温情か!ハッピーエンドで良かった♪2017/08/16