内容説明
オルトメア帝国軍と三王国軍の戦争が泥沼化するなか、かつて自分をこの世界に召喚した旧敵・オルトメア帝国の侵攻を阻むため、御子柴亮真はオルトメア領内にある最重要拠点であるノティス砦の攻略を提案する。しかし、それは敵国内に深くもぐり込まなければ不可能な、大ばくちとも言うべき企てだった。亮真以外の誰もが不可能と考えた作戦だが、そこには意外な抜け道が……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
29
オルトメア帝国軍と三王国軍の争いが熾烈を極める中、じりじりと劣勢に陥っていく局面を打開するため、御子柴亮真はオルトメア領内にある最重要拠点であるノティス砦の攻略を提案する第九弾。亮真以外の誰もが不可能と考えた敵国内に深くもぐり込む作戦。作戦自体は何とか成功させて個人的に名は挙げたものの、最後はうまく外交で丸め込まれて詰めきれなかったのは仕方ないところですかね。一方で浩一郎の方も以前所属していた組織に接触したりでいろいろなことが明らかになって、厄介な場所に保護されたままの飛鳥はいつか再会できるんでしょうか。2018/05/04
こも 零細企業営業
20
侵攻して来たオルトメア帝国軍の補給の要衝ノティス砦を攻略。オルトメア帝国領内にある要衝に帝国兵に扮して潜入して夜陰に紛れて亮真自ら焼き討ちに参加する。砦の守将も討ち取り陥落させる。山間部を苦労して運搬していたオルトメア帝国からしたら補給の要衝の陥落は命取り。敵中に孤立したオルトメア帝国軍は殲滅されるピンチだが須藤の国力を背景にした交渉で無傷で撤退させて終わる。そして、飛鳥を救出するために地球人の組織と合流した浩一郎は裸一貫から領地持ちの男爵になった亮真の事を知る。人伝とはいえやっと肉親の情報を得た浩一郎。2021/10/17
爺
7
ザルーダ王国の戦争はこれにて一件落着(してないけど!)。いろいろ不穏な感じになってきて面白い。ひとつひとつ問題を解決していく作品が多い中、各勢力の思惑やらの坩堝を描く作品が少ないなろう系としては素晴らしい。それでいて主人公・御子柴くんの無双も健在というバランス感覚。でもこの大風呂敷、いったいどんだけ長くなる想定なんだろう(笑)。2019/04/27
nawade
6
★★★★☆ ザルーダ王国激闘編完結!お祖父ちゃんエピソードに加えて、Web版では描かれなかった亮真の遠征エピソードも描かれ非常に書き下ろし箇所の多い巻で満足。浩一郎が裏大地世界に戻れた理由もついに明かされました。亮真の消息を知って安堵する姿にジンときました。無事、飛鳥と再会できるのか?それにしても、今回の表紙の出来は素晴らしい。2018/03/21
爺
5
再読。初読時にはあまり感じなかったけれど、もう少しひとつひとつの戦闘なりを細やかに描いてくれるともっといいなぁ、と思いつつ、そうすると今度は全体の尺が異常に伸びてしまうだろうことも理解する。2020/10/09