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内容説明
人間にとって「性別」とは何か? 生物としての性差がどのように成立しているかの科学的な問いから始まり、女性が母としての役割を担いながらも差別された歴史とそれに対するアンチテーゼとしてのフェミニズムについて、ゲイであることの真摯な葛藤と彼らが築いてきた文化的豊かさについて、そして、人間の根源的なエロスに基づいてLGBTQ+をどのように考えてゆくのかについて。生物学から神学へ。無性生殖から有性の交換へ。人間がありのままの生/性を謳歌しようとする現代を言祝ぐ、松岡正剛渾身のセクシャリティ論。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
阿部義彦
17
昨今のネオフェミニズム、LGBT法案等を鑑みて、絶好のタイミングで『性の境界』がまとまりました!第1章は生物学的視野から迫ります「メス化する自然」「なぜオスとメスがあるのか」2章は母性がテーマ、日本代表上野千鶴子、小谷真理他、さあ読み所の第3章『ゲイ感覚で』オスカー・ワイルド、ジャン・コクトー、ギンズバーグ、バロウズ、何よりも薔薇族編集長の伊藤文学(ノンケ)に関する記述が圧倒的、『女装と日本人』の著者、三橋順子さんも引けを取らない、両人とも正剛さんと交流あり。実は正剛さん昔からゲイにモテたそうです。2024/01/16
アドソ
11
千夜千冊で「性の境界」を編集できるとは、松岡さんの守備の広さと深さには感嘆する。「境界」とは言い得て妙で、界面がバルクの一部になることは、原理的にあり得ない。多様性の議論は始まったばかりかと思いきや、意外に歴史が長い。この手の本をいくら読んでも結局正解もゴールもわからないし、何か下手なことを書くと炎上するのではないかという息苦しさがある限り、いつまでも望ましい姿に向かわないのではないかとすら思えてくる。平等、同一、均質、対称などいろいろな概念が混同されているのかもしれない。2024/12/01
karutaroton
6
やっぱり時々、松岡正剛さんの書評を読みたくなる。目の付け所がいいんだなー。2024/06/30
楓実
3
全部は到底読めないが、読書の水先案内に買っておこうか迷う。ざっくり言えばクィア・フェミに連なる本の紹介。クィアって面白いよなと改めて思った。2024/03/13
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