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内容説明
古代インドの「空」と「縁起」の思想。ブッダは一切を空であると説き、涅槃に至る。やがて仏教は個の救済から鎮護国家へ向かい、中国へ伝播した。西洋知が届かないダイナミックな思想体系が始まる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
105
松岡さんの千夜千冊シリーズが再度出始めたのですね。ちょっと時間が空いたので20巻で終了かと思っていました。仏教の源流ということでインド哲学関連やブッダの生涯を扱ったものが掲載されています。私はむかしに中村元さんの全集を読んでいたので比較的理解しやすかったのですが、第四章の中国仏教の冒険にある本などはかなり面白そうな感じがしました。しかしそれにしても松岡さんの読書量は並大抵のものではないですね。2021/07/09
冬佳彰
17
千夜千冊エディションの一冊。Webでも読んでいたが、後になるにつれ、松岡さんの筆が(良い意味で)暴走し、「ここに書かれているのは、紹介されている本の内容なのか?松岡さん流の知見や編集がごっそり入ったものなのか?」分からなくなっていった。本書も、一冊ごとの本の紹介という生やさしいものではなく、はっきり言って、(これまた良い意味で)これを読んだだけでお腹いっぱい感がある。俺が興味があったは、「仏典の編集的世界像」だったが、『インド哲学 七つの難問』とかも読んでみたいと思った。いやー、読み疲れする一冊だった。2021/06/27
Tenouji
15
「一切皆苦」と知ること。と、恐ろしく、ラディカルな仏教w。その境地に至った仏陀自身をもっと深堀セヨと。確かにw。2022/04/27
Tetsuyoshi Minamoto
5
仏教の成立から日本への伝播までが語られており、 仏教ってこんな歴史なのかと感動させられる。 インドで仏教がすたれ、それ以外の地域で根付いた考察も面白い。2021/06/27
Daiki Enomoto
4
松岡正剛氏による千夜千冊のエディション、仏教の源流と題して、古代インド哲学の創始から、バガヴァッド・ギーター、ブッタの生涯、仏典の編集的世界像として法華経、華厳経、維摩経、そして中国仏教への発展へとつながる夜たちの話。 「東洋思想は、ヴェーダとギーターと老荘と法華経と摩訶止観の五つの上に成り立っていると見てもいいのではないか」(p77)とあるが、対局的に仏教の起こりを見てゆくための濃密なブックガイドになっていると感じる。2021/12/05