内容説明
「白鳥の」――製菓業界紙の社長が刺殺された新潟県新津のホテルの床には血文字が遺されていた! 死体を発見したのは取材に同行した浅見光彦。宿泊者の中から不審人物が急浮上するが、直後に熱海で溺死体となって発見される。ダイイング・メッセージの意味は犯人の名前か、近くの瓢湖の白鳥か、特急列車の名前か? 実在の未解決事件をモチーフにした旅情推理の金字塔!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
53
〔再読〕浅見光彦シリーズは、伝説と現代社会の二派が在ると思いますが、初期の社会派で押さえておきたい傑作です。日本全国を震撼させた未解決事件「有名菓子製造会社脅迫事件」をモチーフに、内田氏流の細部にまでわたる取材と、独特のミステリー感覚で描かれています。実際の真相はこうだったのではないかと思える程の構成力に、内田氏の底知れぬ筆力を感じます。ダイイングメッセージの謎は、後からじわじわと効いてきて、巧い使い方だと唸ってしまいます。兄の刑事局長やマドンナとの関係が、まだ手探りで作られている事も微笑ましく感じます。2015/04/13
まり
6
図書館本。ちょっと時間がかかったけど面白く読めた。状況が二転三転していったし光彦が言ってたけど謎を探り当てたら、また新たな謎があって繋がっていって…読み応えあった。しかも最後ちゃんと光彦が事件解決しているのが良かった。マイク仕込んでいても1人で乗り込むのはカッコイイ。2022/03/04
まさのり
3
グリコ森永事件をモチーフにした浅見光彦シリーズ初期の作品。そこにさらに連続殺人を絡ませてくるところがさすがです。現金奪取のシーンは手に汗握りました。2023/10/27
チャーシュー
2
実際の事件をモチーフに書かれた作品のせいか引き込まれ楽しく読ませていただきました。現在浅見光彦シリーズは22作品を読了しましたがこの作品が一番ワクワクしながら読んだ作品です。
ミー子はわがまま猫
1
どこまでが現実でどこからが創作なのか・・・2015/11/10