朝日新聞出版<br> 街道をゆく 7

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朝日新聞出版
街道をゆく 7

  • ISBN:9784022644466

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内容説明

甲賀、伊賀、大和、淡路島、そして山陰の砂鉄のみちへ──。歴史の裏舞台で生き、そして支えた、かなしいまでに律義な、日本の職業人、とりわけ物つくり技術者の足跡と、そのありようを語る。

目次

甲賀と伊賀のみち(伊賀上野 ふだらくの廃寺へ ほか)
大和・壷坂みち(今井の環濠集落 高松塚周辺 ほか)
明石海峡と淡路みち(明石の魚棚 鹿の瀬漁場 ほか)
砂鉄のみち(砂鉄の寸景 山鉄ヲ鼓ス ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

molysk

66
日本における製鉄は、砂鉄と木炭によって発展をみた、と司馬は語る。古代朝鮮から冶金技術が渡来して、出雲の山中で良質の砂鉄を見出す。たたらと呼ばれるふいごで風を送り、炉の木炭を高温にして鉄を還元させる。たたら製鉄では、ひと山が丸裸になるほどの大量の木炭を必要とする。温暖湿潤の日本では樹木の回復力は強い一方で、半乾燥の朝鮮では森林資源は枯渇することになった。このため、近世以降の日本は鉄を多様の農具に用いたが、朝鮮では農具の発展に乏しかった。鉄器の不足が李氏朝鮮の保守性につながったのではないか、と司馬は考える。2024/01/01

さつき

66
甲賀と伊賀のみち、大和・壷坂みち、明石海峡と淡路みち、砂鉄のみちの四編。甲賀、伊賀と大和壷坂はいつか訪れたい土地だったので、とっつきやすかったです。後半二編の方は100ページ超えの中編で、旅として起伏に富んでいて面白かったです。口絵の地図が2011年版なので明石海峡大橋や大鳴門橋も載っていて、街道の旅の時点でもうあったのか気になりましたが、当時はまだ着工もしていなかったようです。隔世の感があります。砂鉄のみちでは、朝鮮半島への思いが随所で吐露されていて印象的です。次は『韓のみち』を読んでみたくなりました。2018/07/25

kawa

53
新年最初の紙上旅は、甲賀と伊賀のみち、大和・壷坂のみち、明石海峡と淡路みち、砂鉄のみち、と盛りだくさん。テイクノートしておく地は、大和の今井と高取城、明石・魚の棚商店街から播淡汽船(今は淡路ジェノバ・ラインと言うそうな)で淡路島・岩屋へ、出雲・吉備辺りの砂鉄遺跡や出雲・光明寺。鉄の伝来と朝鮮渡来人との関係、鉄利用度と民族の膨張性に関する司馬先生の分析が大変興味深い。須田画伯のおとぼけ、くたびれ具合もいい味出ているけれど、ちょっと同情。2020/01/08

AICHAN

30
図書館本。重たい本ばかり借りて読んでいたので、息抜きに『街道をゆく』をチョイス。まず「甲賀と伊賀のみち、砂鉄のみち」。読んでみたら以前に読んだことのあるやつだった。でも、覚えていないことが多かったので堪能。司馬さんの該博さと先見の明にあらためて感心する。「日本は、土地を財産としても投機対象としても無価値にしてしまわねば、自然の破壊などという前に、精神の荒廃が進行し、さらには物価高のために国民経済そのものが破産してしまうにちがいない」とある。これは1973年から74年にかけて書かれたものなのだ。2016/05/27

aponchan

25
当該シリーズ5冊目、面白かった。たまたま、前4冊のうちに第2巻韓のみちを既読だったので、砂鉄のみちは特に興味深く読むことができた。日本における鉄の役割や中国・朝鮮半島と日本との鉄事情(森林等の環境事情)相違がその後の発展に大いに関係したという点は、他の著書からも徐々に腹落ちしてきていると感じている。本書も既に出版されてから40年ほど経過し、更に国土開発等により変わってしまっていると思うが、いつかその片鱗を意識しながらその地を訪問できれば良いなと思う。2019/10/06

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