朝日新聞出版<br> 街道をゆく 8

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朝日新聞出版
街道をゆく 8

  • ISBN:9784022644473

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内容説明

鉄砲は、未開の孤島ではなく鉄産業が高水準の種子島にやってきた。歴史の面白さである……。熊野・古座街道、豊後・日田街道、大和・丹生川街道、種子島など、山間の道、海の道を歩く旅。

目次

熊野・古座街道(若衆組と宿 田掻き ほか)
豊後・日田街道(国東から日出へ 油屋ノ熊八 ほか)
大和丹生川(西吉野)街道(ブンズイの里 川底の商家群 ほか)
種子島みち(種子島感想 南原城のことなど ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さつき

72
この巻に掲載されている街道は、熊野・古座街道。豊後・日田街道。大和丹生川(西吉野)街道。種子島みち。コンパクトにたくさんの紀行を読めて楽しかったです。古座街道で登場した周参見川、すさみという地名があるのは知ってたけどこんな字を書くんですね。平仮名地名だと想像もつかない。『翔ぶが如く』執筆中の旅ということで、まるで違う場所にいるのに、司馬さんの思いが終始薩摩に向いているのが印象的。須田さんの微笑ましい言動が息抜きになりました。2019/07/25

molysk

62
熊野三山への参詣道で海辺を回る大辺路から、古座川筋に沿って内陸へと逸れるみちを司馬は古座街道と呼んだ。古座には若衆組という習俗が昭和の初めまで残っていたという。十五になった男子が加わり、身分にかかわらず誰もが平等に村の役割を担った。司馬は日本古来の文化として、氏族制で代表される北方的要素と、若衆組で代表される南方的要素とが重層しているとして、この地に濃い南方の影響を見出す。年長者が若衆組に一定の自治を認めた伝統と、西南戦争で若者の暴発をおさえられないと悟った西郷が、黙って身を差し出した態度と対比させる。2024/02/04

momogaga

48
司馬史観で日本史を読み直したくなりました。あくまで読み物して楽しみます。2019/01/03

kawa

43
熊野・古座街道、豊後・日田街道、大和丹生川街道、種子島みちの4編。旅先移動中の読書で、取り上げられる街道のおもむきをネット検索できず、旅情気分が大分差し引かれてしまうことに改めて気づかされる。徳川期に形成された朱子(学)史感が明治国家に与えた悪影響(67頁)、大古依頼継承されてきた「若衆宿」という習俗と、西郷と私学校、二・二六事件の青年将校たちとの考察が興味深い(91頁)。2020/01/22

Book & Travel

38
何となくこの時期になると読みたくなる街道シリーズ。久し振りに手に取った本書は「熊野・古座街道」「豊後・日田街道」「大和丹生川街道」「種子島みち」の4編。特に印象的なのは種子島で、先日ブラタモリでも取り上げていたが、古代から鉄の産地だった島に鉄砲が伝わった所に歴史の不思議さを感じる。沈寿官氏はじめ旅の同行者、出会う人も魅力的で司馬さんの筆致も楽しげだ。古代からの若衆組の民俗学的考察を深めつつ、紀伊半島の山合の古道を進む古座街道も興味深かった。ただこの朝日文庫版、旅程の地図も須田画伯の挿絵も無いのが残念だ。2023/08/24

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