内容説明
東北とは? 中学生のころ、箱根以東はひとつの世界だと思っていた著者が初めて訪れ、念願の最上川と対面する羽州街道。書誌をひもといて、地元の人々も知らない地を訪ねるなど、独自の「佐渡観」をあらわした佐渡のみちを収める。
目次
羽州街道(山寺 紅花 芋煮汁 うこぎ垣 景勝のことなど ほか)
佐渡のみち(王朝人と佐渡 大佐渡・小佐渡 あつくしの神 真野の海へ 倉谷の大わらじ ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
chantal(シャンタール)
82
羽州街道、二度ほど訪れた最上川の滔々とした流れを思い出す。山形と言えば上杉家、江戸幕府の執拗な意地悪であちこちに引っ越しさせられ、その度に石高を減らされ、大変だったであろう。大河ドラマの主役にもなった直江兼続がどんな人物だったか、初めて知る。彼よりも主人の上杉景勝に興味を惹かれる。佐渡、対馬暖流のおかげで温暖な土地柄と言う事実に驚く。金山、流人の島、佐渡奉行、ここにも多くの歴史を彩る人々がいた。金山に送られた無実の無宿人の人夫たちの悲しい運命に思いを馳せ、本を閉じる時の後味は少し苦い。2019/02/28
kawa
51
羽州街道と佐渡の道。前者は山寺、米沢、最上川、山形など。既に訪ねているところだが、本書をお供にの再訪も良いだろう。後者は、有能ゆえ抜擢された役人・辻藤左衛門に対する同僚からの嫉み・いじめの果ての非業の死(「小比叡(こびえ)騒動」が小説にしてほしいような興味深い事件。ゆかりの地である蓮華峰寺には是非訪ねたい。「胡蝶の夢」に登場する佐渡島・真野町出身の異才・司馬 凌海に関する記述があまり無いのはちょっと肩透かし。2020/03/21
Book & Travel
50
羽州街道は立石寺から米沢、最上川、山形を巡る。東北には詳しくないが、旅情をそそられる土地だ。米沢は何といっても直江兼続。切れ者の兼続と、鋭くはないが懐の深そうな主・上杉景勝との信頼関係が印象深く、数年前の大河を思い出す。関ヶ原後の藩の窮状と徳川の感情を慮り、自分の死後絶家とした兼続の心情はどうだったのだろう。佐渡のみちでは、江戸期の小比叡騒動とその根底にある官僚組織の意地悪さ、それと江戸期の闇といえる無宿人狩りの悲惨さが心に残る。その一方で幕府瓦解とともに自害した川路聖謨の清廉さにも鮮やかな印象が残った。2020/02/07
さきん
32
米沢と佐渡島という組み合わせ。佐渡島はもっと流された貴族や能などの京都文化について触れてほしかった。米沢は上杉が入ってくる前の中世あたりがもっと深掘りされていたらうれしかった。大佐渡、小佐渡という見方や異民族漂流事件の顛末は知らなかったから面白かった。2018/07/01
金吾
30
羽州街道が良かったです。特に山寺、米沢のように好きで何度か訪れた場所を司馬さんの視点で振り返られるのが楽しいです。2026/04/26
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